(写真提供◎青木さん 以下すべて)
青木さやかさんの連載「49歳、おんな、今日のところは『……』として」――。青木さんが、49歳の今だからこそ綴れるエッセイは、母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、初めてがんに罹患していたことを明かしたエッセイ「突然のがん告知。1人で受け止めた私が、入院前に片づけた6つのこと」が話題になりました。
今回は「秋を好きになった人として」です。

前回「わたしの毎日のルーティン。タニタさんに教わった一汁三菜、掃除、プチ断食…丁寧に暮らしているではないか」はこちら

秋らしく漆器の椀を棚に

夏がストンと終わり、秋になった。
クーラーをつけずに窓を開けると秋の虫たちの音が聞こえてくる。
時折入ってくる風は肌寒いほど。

そうだ。模様替えをしよう。

わたしは、引っ越しが好きだったのだが、マンションを購入した今、季節ごとに、そして気が向くたびに、せっせと模様替えをする。
と言っても、絵の配置を変えたり、机の向きを変えてみたり、布を裏表逆にして色を変えてみたりと、それくらいのことなのだが。布は明るめの黄色を裏返し、渋めのパープルにしてみよう。

そうそう。この夏は、ガラスの器を食器棚に飾った。見るからに涼しげでよかった。
今度は秋らしくそれを漆器の椀に並べ替えてみるとしよう。

この夏はガラスの食器を楽しんだ


うちは汁物が多いので、お椀の出番が多い。漆器は基本的には食洗機にいれられないから面倒だなぁと思うことはあるが、やはり気にいった器でいただくと気分が良い。漆器との出会いは、数年前のNHKの特番ロケだった。

漆器のお椀で棚も秋らしく