イラスト:曽根愛
親の介護をめぐってあらわになる、きょうだいそれぞれの考え方や事情。“助け合って支える”なんて、理想かおとぎ話なのでしょうか。老いた親を前に、きょうだいの本性を見てしまったら、あぜんとするばかりです。小野さんの場合は、妹にもやもやが残りーー(「読者体験手記」より)

両親に対し乱暴になっていく妹

妹は20代で離婚し、実家に戻って以来、両親と同居していました。当初は、謙虚な態度で両親とも良好な関係を築いていましたが、なぜだかだんだんこじれていってしまったのです。特に母に対しては、無視をしたり、ちょっとしたことでつらく当たったりするように。

離婚したことを不憫に感じていた母。妹に対し腫れ物に触るかのように接していたものの、高齢で思うように外出できなくなったこともあり、それまで妹に依頼していた食材等の買い出しを私に頼んでくるようになりました。もしかしたら、それが妹の癪に障ったのかもしれません。

私は週に2回ほど頼まれものを実家に届け、母とおしゃべりをするという習慣を長年続けました。妹が在宅していることもありましたが、声をかけても自室に引きこもったまま。ごくたまにお茶を出してくれることがあっても、次に行くとまたもや顔を見せなくなってしまうのです。

それからしばらくして、母に認知症の症状が見られるようになってからも、妹の態度が改まることはありませんでした。そればかりか、次第に父にも乱暴な態度をとるようになっていったのです。

父の体調が思わしくなかったこともあり、私が仕事を辞めて両親の身の回りの面倒をみるようになると、妹は、同居している自分を差し置いて、他家に嫁いだ姉が頻繁に実家に出入りしていることが不愉快だと感じるようになったようです。