うち飯でカンパイ! 自粛生活でオンライン飲みが全盛の今、ほんのひと手間でこだわりのおつまみを作るのはいかが? 和洋中・エスニックの料理に精通するフードジャーナリスト・野澤幸代さんが、とっておきのお酒とメニューを提案。今回はトマトを使ったレシピです。(文・イラスト=野澤幸代)

※本記事は、『幸福の晩酌 胃と心にやさしい94皿 』の一部を再構成したものです。

ミャンマービールがぐいぐい進む

ミャンマーのインレー湖で浮畑を見たことがあります。水草を集めて泥をのせた、プカプカ浮いている畑です。トマト畑には支柱が立ち、収穫は小舟を足で操って畝(うね)の間を回ります。

『幸福の晩酌 胃と心にやさしい94皿(電子版)』著:野澤幸代(中央公論新社)

この小粒のトマトをもらってホテルで「サラダにして」と頼んだら、ごまよごしになって出てきました!  味も醤油→ナンプラー以外は同じ。「ひと味違ってこれはうまい」とミャンマービールがぐいぐい進んだのでした。

私にとって至高のトマトといえば鎌倉のレンバイ(前回参照)に出る石井さんのトマト。味と香りが濃く、果肉が密で滑らか。ギリギリまで水を絞る栽培法なので、蒸し暑くなる前に終了します。それゆえ4〜6月はトマト強化月間。毎日せっせと食べます。

〈ミャンマービール〉
香ばしくて炭酸強めの東南アジア系すっきりラガー。後味がほのかに甘いのは副材料の米のせい? 日本でもネットで購入可能。おろし生姜入りビールは私の思いつきでミャンマーにあるわけではありません

 

たとえば、トマトサラダ+ゆかり。ゆかりは赤じその粉末で、スマックというアラブ圏のスパイスに酸っぱさが似ているのです。

このサラダに、おろし生姜を少し加えたビールを合わせると、とってもすっきりしますよ。

 

一度食べればやみつき! おつまみレシピ

トマトのごまよごしビルマ風(イラスト:野澤幸代)