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Poorer American families often resort to self-treatment.
(アメリカの貧困家庭は、自己治療に頼りがちです。)

【キーワード】
self-treatment=自己治療

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日本の健康保険は恵まれている?

日本では、病院がいつも混みあっていて、国の医療費が莫大になっているそうですね。実はイギリス、アメリカも医療に関して大きな問題を抱えているのです。

イギリスには、NHSNational Health Service)という国民健康保険があります。しかし資金不足で、医師、看護師、病床も足りず、診察の待ち時間が長すぎるという問題を抱えている。それでも国籍にかかわらず無料で診療してくれて、国民にとても愛されています。そのため「NHSは宗教だ」と言われるほどです。

アメリカでは、お金さえあれば、病院で優れた治療とサービスが受けられます。しかし国民健康保険がなくて、医療費が非常に高い。何千万円とかかるケースもあり、医療費が原因で破産するアメリカ人も少なくありません。僕のアメリカの親戚は重病になって、家を抵当に入れました。

民間の医療保険があったとしても、full-coverage insurance(フルカバレッジ・インシュランス。完全保障型保険)は珍しいし、多額の copayment(コペイメント。自己負担金)を払わなくてはならない。そのため市販薬で済ませたり、ネットで自宅でできる対処法を検索したりして、self-treatment(セルフトリートメント。自己治療)をしようとします。

65歳以上になれば、Medicare(メディケア)という医療保険に加入できるので、自己負担額が安くなり、保険診療の適用範囲も広くなります。だから、若い人ほど医療の問題を抱えることに。しかし、Medicare もやはり資金不足。イギリス、アメリカの人たちからすると、日本の医療制度は恵まれているように感じられます。