年齢とともに、量も質も変化する髪。特に梅雨から夏にかけては、湿気で髪が扱いにくくなり、スタイリングもままなりません。けれど、ちょっとしたコツを摑めば、暑い季節もふんわり、サラサラ、ツヤツヤの髪をキープすることが可能です(撮影=目黒智子(人物) イラスト=さとうあゆみ スタイリング=日置 彩 文・構成=片岡えり)
毛髪研究のプロに聞く ベタつき、うねりの原因と対策
Q. 梅雨時季の頭皮と髪はどういう状態?
皮脂量が増え、頭皮が荒れたり 髪がベタついたりしがち
この時季は皮脂分泌が多く、余分な皮脂が残った頭皮は、かゆみなどのトラブルが出やすい状態です。また、汗によって皮脂が毛髪にまでつき、髪がベタつきやすくなります。(山口知美さん。以下同)
この時季は皮脂分泌が多く、余分な皮脂が残った頭皮は、かゆみなどのトラブルが出やすい状態です。また、汗によって皮脂が毛髪にまでつき、髪がベタつきやすくなります。(山口知美さん。以下同)
Q. 頭皮の皮脂には、どんな役割がある?
適度な皮脂量は、乾燥予防や柔らかさを保つのに役立つ
頭皮の中で皮脂分泌が多いのは、前頭部、頭頂部です。適度な皮脂は頭皮を乾燥から守り柔らかさを保つのに役立ちますが、過剰になると毛穴の詰まりから細菌が繁殖し、フケやかゆみ、炎症の原因に。その結果、髪のハリ・コシが低下したり、抜け毛が増えたりすることも。また、皮脂の重みで根元がペタンとなりボリューム不足に見えます。
頭皮の中で皮脂分泌が多いのは、前頭部、頭頂部です。適度な皮脂は頭皮を乾燥から守り柔らかさを保つのに役立ちますが、過剰になると毛穴の詰まりから細菌が繁殖し、フケやかゆみ、炎症の原因に。その結果、髪のハリ・コシが低下したり、抜け毛が増えたりすることも。また、皮脂の重みで根元がペタンとなりボリューム不足に見えます。
Q. 暑い季節にすっきり洗う正しい洗髪方法は?
24時間で皮脂量が戻るので1日1回のシャンプーが基本
予洗いをしたら、シャンプー剤をつけて、まずは頭皮を指の腹で丁寧に洗いましょう。洗髪は摩擦ダメージを防ぐため泡で優しく、が鉄則です。朝晩の洗髪は皮脂の取りすぎになるのでおすすめできません。夜洗って朝ベタつく場合には、ドライシャンプーを活用したり、ドライヤーの冷風で頭皮を乾かしたりして対応を。
予洗いをしたら、シャンプー剤をつけて、まずは頭皮を指の腹で丁寧に洗いましょう。洗髪は摩擦ダメージを防ぐため泡で優しく、が鉄則です。朝晩の洗髪は皮脂の取りすぎになるのでおすすめできません。夜洗って朝ベタつく場合には、ドライシャンプーを活用したり、ドライヤーの冷風で頭皮を乾かしたりして対応を。
Q. 梅雨や夏に髪のくせが強くなる原因と対策を教えて
髪が水分を吸収すると内部の形状が一時的に崩れるから
大量に汗をかいたり多湿な環境になると、髪が一定以上の水分を吸収し、うねりやくせが出てきます。キューティクルに損傷がある場合、髪が湿気の影響を受けやすくなるので、ダメージを補修し髪をコートするケアを。
大量に汗をかいたり多湿な環境になると、髪が一定以上の水分を吸収し、うねりやくせが出てきます。キューティクルに損傷がある場合、髪が湿気の影響を受けやすくなるので、ダメージを補修し髪をコートするケアを。
Q. 髪と頭皮を守るためのドライヤーの使い方は?
衛生面とダメージを防ぐために濡れたまま放置しないこと
濡れた髪はデリケートですから、湿ったまま寝ると枕でこすれてダメージの原因になります。また、蒸れた頭皮は細菌が繁殖しやすく、衛生的にもハイリスク。ドライヤーを使うときは、髪に指を入れて頭皮から髪を浮かせ、根元に風を当てると乾きやすくなります。
濡れた髪はデリケートですから、湿ったまま寝ると枕でこすれてダメージの原因になります。また、蒸れた頭皮は細菌が繁殖しやすく、衛生的にもハイリスク。ドライヤーを使うときは、髪に指を入れて頭皮から髪を浮かせ、根元に風を当てると乾きやすくなります。

山口知美さん
やまぐち ともみ 資生堂グローバルイノベーションセンター所属研究員。1995年資生堂入社。美容室等のプロフェッショナルに向けた教育に従事。現在は、TSUBAKIやプロフェッショナル向けヘアケア製品開発を担当。毛髪科学からヘアケア方法まで幅広く研究する