世界に向けたチャレンジを!

矢野 「国民的アイドル」「国民的スター」という言葉がありますが、国民的ということ自体が大人や周囲の言いなりになることを意味しているので、もはや時代的に無理がある。SMAPは国民的な存在でありすぎたために、ああいう形で解散せざるをえなかった。一方で嵐は、メンバーで話し合って活動休止を決めた。そこにアイドルのあり方の変化を感じます。大人の言いなりになりきらないという点で。

近田 SNS、サブスクリプション(定額制音楽配信サービス)、YouTube……。メディアが多様化すればするほど、突出した人=スターは現れにくくなる。それは海外でも同じで、老若男女すべての人が知ってる最後のスターはマイケル・ジャクソンですよ。これはもう止められない流れだよね。

矢野 本当ですね。近田さん、韓国のK-POPはどう見ていますか?

近田 彼らもアイドルではあるんだけど、歌にしても踊りにしても、彼らは専門職であり技術職であるというところが日本と違う点だと思う。技術職としてのレベルをファンは評価して、応援している。

矢野 K-POPは、世界をターゲットにしていますからね。

近田 そう。僕はジャニーズも、これからは限られた国内のマーケットだけでなく、世界市場を目指すことが必要になってくると思う。例えば、今海外ドラマに出演している山P(山下智久)のような生き方を、今までにないジャニーズとして期待したいし、事務所としてももっと世界に討って出てほしい。

矢野 僕も同意見です。

近田 もともとエンタテインメントやポップスは、西洋生まれ。日本式もいいんだけど、そろそろ世界に対するチャレンジをしてみてもいいんじゃないか。韓国にはBTS(防弾少年団)以外にも、欧米でツアーを成功させているアーティストがいる。ジャニーズも、そういうところに目を向けて頑張る若い人たちが出てくると、面白いものができるんじゃないかという気がするな。

矢野 そう思います。今後、ドメスティックなものを世界へどう広げていくか。ネットもその手段のひとつかもしれませんが。グループで言うとKing & Princeは楽しみです。彼らはパフォーマンスも達者だし、どんな曲にも対応できるから、どこへでも行けると思います。

近田 今の若い人は本当にレベルが高いよ。

矢野 彼らには、キラキラした往年のジャニーズっぽさを感じます。あとはNEWS。コンサートもアルバムも素晴らしい。彼らは自我と「求められることをやりますよ」のバランスが健全だなと思います。いろいろあるけど応援したい。

近田 今、危惧することがあるとしたら、グループ名かな(笑)。果たしてジャニーさん亡きあと、新しいグループにどんな名前をつけるのか。

矢野 そこは僕も気になります!