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万が一、親や自分が認知症になったら、お金の管理は誰が―。この長寿社会で資産を守っていくために重要になる「金融ジェロントロジー」という考え方について、女優の真野響子さんが金融のプロに聞きました

母が亡くなってから見つかったお金もあった

川口真野さんは約10年、ごきょうだいでお母様の介護をなさっていたそうですね。

真野昨年の4月に母を見送りました。10年前に脳梗塞になり、最初の2年は在宅で介護を。そのあとは病院での介護を8年続けました。きょうだい3人交代で、毎日母を見舞っていたんですよ。うちは3人仲がいいので協力し合って介護を続けられましたが、時間のやりくりだけでも本当に大変。体力的にも限界でした。

川口そうでしたか。10年も介護となると、費用面でもごきょうだいに負担がかかったのではないですか?

真野お金のことは、母と同居していた弟が管理してくれていました。その点はとても助かりましたね。でも、私や妹(女優の眞野あずささん)は、母のところに行く日は実家近くのホテルに泊まっていたので、持ち出しも結構あったのです。母が亡くなってから弟も把握していなかったお金が見つかり、「お母さん、ちゃんと貯金してたんだ。だったら私たち、自腹を切らなくてもよかったわね」と、今では笑い話になっていますよ。

準備しておくことで前向きに過ごせそうですね

川口実は今、そういった「高齢者の資産管理」が社会問題になっています。真野さんのごきょうだいは、弟さんがしっかり管理なさっていたようですが、親の認知機能が衰えると、どこにどれだけ親の資産があるのか、子どもでもわからないケースが多いのです。

真野母の場合、自分の意思がはっきりしていたことと、事前に弟に任せていたのがよかったのでしょうね。

川口その通りです。私たちは老後のためにお金を貯めますが、認知症になるとそのお金があることすら忘れてしまう。例えば、汚れた服を着て徘徊していた認知症の方が、銀行口座に1500万円も貯蓄していたことが後でわかる場合もあります。

真野本来なら、自分が貯めてきたそのお金で介護を受けられるのに。

川口それに、預金者が認知症で判断能力を失っていることがわかると、銀行がその人の預金口座を凍結する可能性も。今、口座の持ち主が認知症で引き出せずに眠っているお金が127兆円あるといわれています。2019年の国家予算が約100兆円ですから、なんとその1.2倍です。※「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書(2015年)」より

真野驚いた! そうならないためには、どうすればいいんですか?

川口引き出せなくなる前に、ご家族で金融資産について話し合っておきましょう。皆さん、自分が老後に使うお金については真剣に考えますが、そのお金が使えなくなる可能性は見落としがちなのです。

真野私は母のことがあってから、資産に関する書類を1ヵ所にまとめました。娘(女優の柴本幸さん)は一人っ子ですし、なるべく親のことで煩わせたくなくて。

川口親御さんが亡くなった後、子どもたちが途方にくれないためには、そういった早めの準備も大切です。

高齢期のリスクに合わせ、仕組みを変えていく

川口今、人生100年時代を見据え、「金融ジェロントロジー」という考え方が注目されています。これは我々金融業界の人間が、高齢者の方々をより豊かな人生へと導くため、資産管理について学び、ご提案をしていこうというものです。

ジェロントロジーは「老年学」。人が年齢を重ねることで、社会に与える影響を研究する学問です。お金の問題を考える「金融ジェロントロジー」では、認知機能の変化に合わせて金融サービスの設計を見直すなど、高齢期の資産管理の質を高める取り組みが進められています

生命保険の商品やサービスで備えられることも多いんです

真野人生100年と考えると先が長いですね。私もまだ元気に仕事をさせていただいていますが、もしセリフを覚えられなくなったら……という不安がないわけではありません。

川口認知機能の低下は高齢になれば誰もが抱えるリスクですが、生命保険の商品やサービスで備えられることも多いんです。例えば、認知症と診断されたら介護保険金を受け取れるものや、満期保険金を100歳まで年金で受け取ることができる商品があります。また、契約者本人の代わりに、事前に登録しておいたご家族から保険会社に問い合わせができるサービスもあります。

真野ずっと元気にいられるのが一番だけれど、準備しておくことで前向きに過ごせそうですね。

川口私たちPGF生命は、金融ジェロントロジーの観点から、ご高齢の方でも安心してご利用いただけるサービスや保険商品の開発を進めています。生命保険を販売する銀行の方々にも研修を行っているんですよ。

真野具体的にはどのような研修をしているのですか?

川口「ジェロント物語™」というボードゲームを開発しました。これは、60歳から100歳までの「人生ゲーム」のようなもの。ゲームの中で起こる家族の介護や配偶者との死別といった出来事を通じて、若い銀行員にも高齢期のライフステージがリアルに伝わるのです。

真野それはよい取り組みですね。生命保険のことも銀行に相談できるなら便利です。では、私たちがこれからの資産管理を考えた時、具体的に何をすればいいんでしょうか。

川口まずは、今ご利用されている銀行の窓口でご相談ください。この先何にお金を使いたいか、といった人生設計や、万が一自身に何かあった時、誰に面倒をみてもらいたいかという気持ちをお話しいただき、確認していきます。銀行では、このように金融ジェロントロジーの知見を活かした金融商品やサービスの相談や提案を受けることができるのです。

真野それなら、娘と一緒に行ったほうがよさそうですね。お金の話は親のほうからしないと。自分のためにも彼女のためにも、しっかり準備をしたいと思います。

PGF生命は、世界最大級の金融サービス機関であるプルデンシャル・ファイナンシャルの一員です。銀行や証券会社を通じて大切な人への愛を形にした生命保険をお預かりし、確実に保険金をお届けするため、質の高いサービスの提供に取り組んでいます

真野響子さん(まや きょうこ)

東京都生まれ。1973年、劇団民藝に入団。92年よりフリーになり、数多くの映画やドラマで活躍。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』に源応尼役で出演

川口尚宏さん(かわぐち なおひろ)

PGF生命営業教育チーム ゼネラルマネージャー。営業支援施策の企画・運営と金融機関代理店向けの研修を担当。同社が認定するシニアトレーナー資格を保有している
※所属・肩書は2020年3月取材時のものです