イラスト:朝生ゆりこ

 

日本の草花を四季に応じて紹介する『日本の花を愛おしむ 令和の四季の楽しみ方』(著:田中修 絵:朝生ゆりこ 中央公論新社刊)から、身のまわりの植物クイズを出題。今回の問題は、「【石蕗】はなんと読む?」です。
答えは…

 

 

ツワブキ!

日本原産の「葉に艶のあるフキ」

この植物の原産地は日本、台湾などです。そのため、学名は「ファルフギウム ヤポニクス」であり、「ファルフギウム」はツワブキ属であることを示し、「ヤポニクス」は日本生まれであることを意味しています。

数十センチメートルほどの葉柄(ようへい)に大きな葉を展開する植物です。葉の表面は「クチクラ」という膜で覆われているので艶があり、その形がフキ(蕗)の葉に似ているため、「葉に艶のあるフキ」という意味で、「つやばぶき(艶葉蕗)」や「つやぶき」といわれ、ツワブキ(艶蕗)に転化しました。

また、葉が厚いので「あつばぶき(厚葉蕗)」といわれ、「あ」が飛び、「ツワブキ」になったともいわれます。斑入りの観葉植物にも使われます。

秋から冬に、葉柄が伸びている株のもとから、60センチメートルほどの花か茎けいが伸びだし、その先にあざやかな黄色の花を咲かせます。

花が咲けばキクの花に似ているので、キク科の植物であることは容易にわかります。花が咲いたあとにはタンポポのような綿毛が出ます。地下には、根茎(こんけい)が連なり、大きな株になります。

冬から春の若葉は食べられますが、「ピロリジジンアルカイド」という有毒な物質をもっており、有毒な物質は肝臓に悪いので、あく抜きだけはきちんとしなければなりません。

葉には「ヘキセナール」という抗菌物質が含まれているので、病害虫は少なく、江戸時代には切り傷、やけど、腫物などの薬に使われ、葉を日干しにした生薬は、「橐吾(たくご)」とよばれます。

ツワブキ(石蕗)

[科名]キク科
[別名]カントウ(款冬)
[原産地]日本、台湾
[花言葉]愛よよみがえれ、謙譲、心づかい