撮影:北川外志廣、読売新聞写真部
新型コロナウイルスの感染拡大でチームの活動も制限されるなか、選手たちは箱根路を駆ける希望を抱きながら鍛錬を続けてきました。2021年の1月2日・3日に行われる第97回箱根駅伝は、そんな選手たちにとって、特別な「夢舞台」といえるでしょう。

今大会は、前回王者の青学大、全日本を制した駒大、王座奪還を狙う東海大が「3強」と目されています。明大、早大、東洋大、国学院大らの実力校がこの3校に肉薄する実力を持ち、例年以上にドラマチックな展開が期待されています

箱根駅伝ガイド決定版2021』(読売新聞社・編)では、自らの限界に挑戦し、箱根路の記録を塗り替えようとするエースたちを取材しました。今回取り上げるのは、中央大学1年生の吉居大和選手です.

※『箱根駅伝ガイド決定版2021』(読売新聞社・編)「次なる〈駅伝男〉は誰? 個性輝くエースたち」から一部抜粋

学生の中で一番速い選手になる

超大型ルーキーは、1年目のシーズンを順調に歩んできた。コロナ禍による厳しい練習環境の中、大学初の公式戦となった7月のホクレン・ディスタンス深川大会で13分38秒79の5000メートル自己新記録をたたき出し、10日後の千歳大会で13分38秒31のU20(20歳以下)日本記録をマーク。「学生の中で一番速い選手になる」という目標をひたむきに追いかけている。

『箱根駅伝ガイド決定版2021』(読売新聞社・編)

快進撃はその後も続いた。9月の日本インカレ5000メートルでは、ラスト1周で集団から抜け出して猛スパートをかけると、留学生らを抑えて初優勝。勝負強さも示したレースとなったが、実は夏場の走り込みで疲労が重なり、「万全の状態ではなくて、入賞すら難しいんじゃないか」と不安を抱えていた。それでも「最後は余裕を持ってゴールできた」と言ってのけるあたりが大物だ。自身初のハーフマラソンとなった予選会でも「攻めの走り」で終盤まで日本人トップ集団を率い、個人10位と存在感を見せつけた。