やればやるほど魅力にはまる、男役というもの

アンコールを終え、18年間、宝塚の舞台に情熱を燃やしきった望海風斗が、清々しい表情で会見場に現れた。

写真提供:宝塚歌劇団


「まだ実感がわかないが、無事やり終えてほっとしています」とあいさつし、記者からの質問に答えた。

Q:すべて終えて、望海さんにとって、宝塚とは?

望海:人生のすべてでしたので、明日からの人生がどうなるか、想像がつきません。
そのくらい、すべてをかけた場所でした。

Q:サヨナラショーへの思いは?

望海:サヨナラショーは、雪組のみんなと作ったものを再現できたらいいなと。このメンバーでできることは最後。懐かしい作品で歌って踊って、みんなを振り返ったとき笑顔が見えて、このためにやっていたのかなと思いました。

写真提供:宝塚歌劇団

Q:男役の魅力とは?

望海:ここまで楽しいとは思いませんでした。やればやるほど魅力にはまると言いますか。ゴールのない面白さでした。いつまでもやっていたいほど、魅力のあるもので、ほかの男役との切磋琢磨も楽しかったです。

Q:後輩たちへのエールは

望海:どうしても目の前のことに振り回されて視野が狭くなることもあると思います。自分も周りの人の力で頑張れました。何より自分が楽しんでほしい。これからは近くで見守れないのがつらいが、楽しんでいる姿を客席から観るのを楽しみにしています。

Q:サヨナラショーのあいさつで「生まれ変わっても宝塚で会いましょう」と。

望海:15歳でこの世界に入って、ここしか知らないからそう思うのかもしれませんけど……。周りの仲間と応援してくれる人の物語で、自分一人の思いで出ではありません。
自分自身を知り、人としてたくさんのことを教えてもらいました。愛で支えられている場所だと思います。

Q:コロナ禍でも気持ちを切らさないでやってこられた源はなんでしょう?

望海:やはり、最後の公演で演じていたべートーヴェン役が大きいです。どんな時でも彼は立ち上がる。この状況で視野がせまくなると嘆いてしまうが、彼はすべてを受け入れ、先に見えるものを見たほうがいいという気持ちにさせてくれました。この役に巡り合えてよかったです。お客様も舞台を途切れさせないよう頑張ってくださいました。

写真提供:宝塚歌劇団

Q:ご結婚含め今後のご予定は?

望海:これ、みなさん絶対載せるやつですね(笑)。宝塚の男役というものに没頭してきて、まだそれ以外の自分が想像できませんが、そんなこと言っていても生きていけないので。寿は、ございません!

写真提供:宝塚歌劇団

すべての質問に「ありがとうございます」と答え、涙を見せずに会見場を後にした。
8月からは退団後初となるコンサート『SPERO』が、大阪・福岡・愛知・神奈川で始まる。順調に船出を果たした望海。舞台で再び、歌が聴ける日が待ち遠しい。