日本の草花を四季に応じて紹介する『日本の花を愛おしむ 令和の四季の楽しみ方』(著:田中修 絵:朝生ゆりこ 中央公論新社刊)から、いまの季節を彩る身近な植物を取り上げ、楽しく解説します。今回のテーマは「【蓮】」です。

 

3種類のハスは区別されない場合もあるが、実は別もの

ハスには、よく知られている3種があります。「大賀(おおが)ハス」「古代ハス」「原始ハス」とよばれるものです。「これらは、同じものか」という疑問が抱かれます。

いずれも古くからあるハスの呼び名なので、必ずしも厳格に呼び名が区別されていない場合があり、混乱している場合もあります。しかし、この3種のハスは別のものとされています。

ハスの花

「大賀ハス」は、1951年、千葉市検見川(けみがわ)の弥生時代の遺跡から3粒のハスのタネが発掘され、そのうちの一粒が発芽して成長し花を咲かせたハスです。それを栽培した大賀一郎博士の名前にちなんで「大賀ハス」と名づけられています。1954年、千葉県の天然記念物に指定されています。