「僕のこと、先生たち、なんて言ってた?」

そうなると妙に親近感が湧いて、「そのボウイのアルバムのポスター、超レアなやつですよね」とか「オレンジの水玉の壁紙ってどこに行ったら買えるんですか?」とかつい言ってしまい、先生たちも乗ってきて雑談をしている間に時が過ぎ、スクリーンの真ん中にカウントダウンの数字が現れる。

「5、4、3、2、1、0」

点滅する数字の背後で手を振っている先生たちの姿が見え、

「お話しできてよかったです」

「それでは、またお会いしましょう」

という声とともにブツッと映像が切れ、次の先生の顔がスクリーンに現れる。

すべての面談が終わった時間に、息子がおずおずと部屋に入って来て尋ねた。

「僕のこと、先生たち、なんて言ってた?」

「え」

そう言えばそういう話にならなかった、あなたの話は全然してない。とは言えないので、

「いい子だって言ってたよ。問題ないって」

と無難に答えた。しかし、息子はなぜかがっくりと肩を落としている。

「なんか僕って、ほんとに特徴のない、面白くないやつだよね」

い、いや、そんなことはない、例えばあの先生が……、と言ってやりたい気持ちは山々なのだが、先生たちから聞いた話といえば、むかし好きだったバンドのことや手作りのクッションがかわいい店の情報で、息子を慰めたくとも、その材料が出てこないのだった。

オンライン保護者面談は、できればもうやめてほしい。