日本の草花を四季に応じて紹介する『日本の花を愛おしむ 令和の四季の楽しみ方』(著:田中修 絵:朝生ゆりこ 中央公論新社刊)から、いまの季節を彩る身近な植物を取り上げ、楽しく解説します。今回のテーマは「【ランタナ】別名七変化」です。

花の色が黄色から赤に変わるのは…

ランタナは、通常は私たちの背丈と同じくらいか、それ以下ですが、背丈が高くなれば、2メートルを超えることもあります。この植物の葉っぱをもむと、強い香りが漂います。この香りを臭いと嫌う人もいますが、不快に思わず、「ハーブのような香り」と表現する人もいます。茎の断面が四角形であることも特徴です。

夏から秋に、多数の小さい花が枝の先に集まって咲きます。花の色が変化しない品種がありますが、花の色が変化するのがこの植物の魅力であり、「七変化(シチヘンゲ)」という別名があります。

中心から黄色から赤色へと変化するランタナの花

花の色は、開花後、日の経過とともに、黄色から赤色へと変化します。この花の色の変化は、虫たちによる受粉の効率を上げるのに役立ちます。黄色の花は、花の集まりの真ん中から生まれ、それまで中央にあった花は、赤みを帯びながら、周辺部に押しやられます。そのため、花の集まりの中央部には、咲いたばかりの黄色の花、そのまわりに赤色の花となります。