(写真提供◎青木さん 以下すべて)

 

 

青木さやかさんの好評連載「48歳、おんな、今日のところは『……』として」――。青木さんが、48歳の今だからこそ綴れるエッセイは、母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、ギャンブル依存の頃を赤裸々に告白した「パチンコがやめられない。借金がかさんだ日々」などが話題になりました。今回は「怒りを手放した人として」です。

前回「洋服だけはなぜか〈失敗したくないので〉黒とネイビー。〈好きかどうかもわからない〉から脱出したい」 はこちら

要は、「さみしい」のだ

ある時、どうにもうまく怒れなくなってきた。

何故うまく怒れないのか。

わたしは、もう、本当は怒りたくはないんだ、ということに気がついた。

大体わたしはどうして怒るのか。
1、理解してもらえないから
2、大切な人を傷つけられたから
3、受け入れてもらえなかったから

こんなところだろうか。
要は、「さみしい」のだ。

舞台の楽屋でくつろぐ青木さん

さみしさを、「大丈夫」でコーティングして、剥がれおちると泣きそうになり、自己防衛で怒るのだ。

じゃあ、誰になんと言われようといい歳して「さみしい」と大声で叫んで歩いたらいいじゃない。