日本の草花を四季に応じて紹介する『日本の花を愛おしむ 令和の四季の楽しみ方』(著:田中修 絵:朝生ゆりこ 中央公論新社刊)から、いまの季節を彩る身近な植物を取り上げ、楽しく解説します。今回のテーマは「【椿】日本生まれの植物」です。

ツバキは日本や中国を代表する花木

この植物の学名は「カメリア ヤポニカ」で、「カメリア」という語は、ツバキをヨーロッパに紹介した宣教師、ゲオルグ・ジョセフ・カメルの名前にちなみます。「ヤポニカ」とは「日本の」ということですから「日本生まれのツバキ属の植物」ということになります。英語では属名の「カメリア」でよばれます。バラが西洋の代表的な花木なら、ツバキは日本や中国を代表する花木です。

「ツバキ」という名前は、葉が厚いことが特徴の一つで、「あつはぎ(厚葉木)」といわれ、厚葉木の「あ」が落ちて「つばき」になったといわれます。あるいは、葉に艶があることから「つやはぎ(艶葉木)」といわれ、それが訛(なま)って「ツバキ」になったなどの説があります。

ツボミは、7~8月に、春に伸びだした枝の先にできます。そのため、樹形を整えるために、秋に剪定(せんてい)すると冬に咲く花の数は減ります。花が咲きだすのは、2月から4月です。