撮影:北川外志廣、読売新聞写真部
2連覇を狙う駒沢大を軸に、「過去最高のチーム」と原監督自らが語る青山学院大、出雲駅伝を制した東京国際大、さらに順天堂大、東洋大、創価大、國學院大、早稲田大、明治大、中央大らが絡み、これまで以上に戦国模様が予想される今回の箱根駅伝。激戦の舞台から、新たなスターは現れるのか。チームを牽引し、個人記録に意欲を燃やす精鋭たちに取材した。
箱根駅伝ガイド決定版2022』(読売新聞社・編)では、自らの限界に挑戦し、箱根路の記録を塗り替えようとするエースたちを取材しました。今回取り上げるのは、駒沢大学3年生の田沢廉選手です。

※『箱根駅伝ガイド決定版2022』(読売新聞社・編)「〈戦国駅伝〉に挑むエースたち」から一部抜粋

結果を残せる選手になりたい

必死の形相でアンカーにタスキをつないだ。7区を走った全日本。先頭と1分36秒差の4位からのトップに浮上し、チームを2連覇に導いた。

前回の箱根の後、右大腿骨の疲労骨折で約2か月、練習を離れた。東京五輪を目指して急ピッチで仕上げ、5月の日本選手権1万メートルは日本人学生記録にあと1秒足らずに迫る27分39秒21をマークしたが、標準記録には届かなかった。テレビ越しで見るライバル、同世代ながら女子1万メートルで入賞した広中璃梨佳(日本郵政グループ)らの活躍に、悔しさがこみ上げた。「僕も五輪に出るだけじゃなく、結果を残せる選手になりたい」

課題は終盤の失速だった。体幹を鍛え、練習でも終盤は必ず、ペースを上げた。出雲はアンカーとして8位から3人を抜き去り、全日本は区間賞。「きつくなってからフォームが崩れなくなった。力がついたと改めて感じることができた」。大八木弘明監督からは「もう10、20秒は(後続を)離さなきゃいけない選手」と注文がついたが、トラックだけでなく駅伝での強さもパワーアップした印象だ。