「買い物を通して人生が垣間見える」瞬間の面白さ

『上流階級 富久丸百貨店外商部』シリーズは、神戸の芦屋にある百貨店を舞台にした、外商員たちの物語である。

外商員とは、百貨店にとって特別な顧客――つまりはものすごくお金を使ってくれる顧客に、家に商品を直接持って行ったり、購入のサポートをしたりする販売員のことだ。要はセレブのお客さんに対して特別に配置された販売員。主人公の鮫島静緒は、外商員として勤務している。

彼女たちは、さまざまな富豪に出会う。そして買い物を手伝うなかで、それぞれの人生に触れて行く。この作品の、「買い物を通して人生が垣間見える」瞬間がとても面白くて、いうなれば人様のレシートを覗き見ているような気持ちになるのだ。