** 2014(平成26)年 **

 

2014年4月 学習院女子中等科入学(写真提供:読売新聞社)

4月、学習院女子中等科入学。集まった記者たちの質問に「ありがとうございます。(学校生活を)楽しみにしています」と答えられた。公の場でお声を発せられたのは、このときがはじめて

 

** 2015(平成27)年 **

 

戦後70年を迎え、ご一家は戦争関連行事へのご出席を重ねられた。

 

世界の平和を願って 敬宮愛子 
(女子中等科卒業にあたり、記念文集に寄せられた作文) 


卒業をひかえた冬の朝、急ぎ足で学校の門をくぐり、ふと空を見上げた。雲一つない澄み渡った空がそこにあった。家族に見守られ、毎日学校で学べること、友達が待っていてくれること……なんて幸せなのだろう。なんて平和なのだろう。青い空を見て、そんなことを心の中でつぶやいた。このように私の意識が大きく変わったのは、中三の五月に修学旅行で広島を訪れてからである。

原爆ドームを目の前にした私は、突然足が動かなくなった。まるで、七十一年前の八月六日、その日その場に自分がいるように思えた(中略)のは、被害にあった人々の苦しみ、無念さが伝わってきたからに違いない。(中略)

その二週間後、アメリカのオバマ大統領も広島を訪問され、「共に、平和を広め、核兵器のない世界を追求する勇気を持とう」と説いた。オバマ大統領は、自らの手で折った二羽の折り鶴に、その思いを込めて、平和記念資料館にそっと置いていかれたそうだ。(中略)

平和記念公園の中で、ずっと燃え続けている「平和の灯」。これには、核兵器が地球上から姿を消す日まで燃やし続けようという願いが込められている。(中略)

何気なく見た青い空。しかし、空が青いのは当たり前ではない。(中略)唯一の被爆国に生まれた私たち日本人は、自分の目で見て、感じたことを世界に広く発信していく必要があると思う。「平和」は、人任せにするのではなく、一人ひとりの思いや責任ある行動で築きあげていくものだから。(中略)

そして、いつか、そう遠くない将来に、核兵器のない世の中が実現し、広島の「平和の灯」の灯が消されることを心から願っている。