金川顕教さんは「入るべき保険と入らなくていい保険の見極め方を知っておくべき」と言いますがーー。(イラスト提供:イラストAC)
生命保険文化センターの「令和3年度生命保険に関する全国実態調査」によると、生命保険(個人年金保険を含む)の世帯加入率は89.8%と、とても高い割合になっています。ほとんどの家庭が何らかの保険に入っていると言えそうな中、公認会計士でお金についての著書を多数持つ金川顕教さんは、「入るべき保険と入らなくていい保険があるので、その見極め方をぜひ知ってほしい」と言いますがーー。

保険ではなく貯金で補える場合も

ここでは保険の節約について考えていきます。実際、保険に入っている人は多いですが、多くの人がむだな保険に入りすぎていて、お金が貯まらなくなる一因になっています。

では、どんなときに保険に入ればいいか。「発生確率と損害額」から考えることが大切です。

入るべき保険は「発生する確率が低く、損害が大きい場合」です。

「発生する確率が低く、損害が小さい場合」、それから「発生確率は高いが、損害が小さい場合」、これらの場合は貯金による対応を検討したほうがよいでしょう。「発生確率が高く、損害が大きい」ものにも近寄ってはいけません。

そもそも保険とは、みんなで少しずつお金を出し合って、運悪くトラブルに遭った少数の人にお金を渡す仕組です。ですから高確率で発生するリスクに対しては、保険金をもらう人が多くなるため、本来、保険としての仕組が成り立たないということです。