女性ホルモンは40代を迎える頃から減少し始め、それにともない心身の不調や関節の痛みなどが起こってきます。そんな更年期世代の女性の体をサポートするのが、注目の成分「エクオール」です

教えてくれるのは

赤澤純代先生(あかざわ すみよ)

金沢医科大学総合内科学准教授。東京大学第三内科内地留学を経て、現職。専門は女性特有の疾患、生活習慣病、アンチエイジング、漢方ケアなど。血流、血管の微小循環に着目し、生活改善によって病気を予防する「先制医療」に取り組む。著書に『血流美人』『血管の強化書』

女性ホルモンと「エクオール」は、どんな関係があるの?

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 女性の健康と美容を守るうえで、重要な役割を果たす女性ホルモンですが、年齢とともに分泌量が減少。急激に減り始める更年期には、ほてりやのぼせ、関節の痛みなど、さまざまな不調が起こります。そんな女性ホルモンの一つ、エストロゲンと同じような働きをすると期待されているのが、「エクオール」です。大豆に含まれるイソフラボンが腸内細菌により代謝されてできる成分で、自律神経のバランスを整えたり、骨や血管を丈夫にしたりといった働きをサポートするといわれています。

 ただし、このエクオールを産生できる腸内細菌を持っている日本人女性は、全体の約半数という調査報告も。そこで、更年期の不調を訴えて来院される患者さんに私がアドバイスしているのは、エクオール配合のサプリメントの摂取です。継続することで体の不調が改善したという患者さんが多く、年齢にかかわらず若々しさをキープできているという印象も受けます。

 サプリメントを選ぶ際は、有効成分が十分含まれているか(エクオールの摂取目安量1日10㎎)、安全な乳酸菌で発酵されているかなどを必ずチェックすることも心がけましょう。

更年期の人だけ摂取すればいいの?

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 女性ホルモンの減少が始まるタイミングは人それぞれ。更年期と呼ばれる年齢より前でも、疲れやすい、衰えを感じるなど体の変化を感じたら、エクオール含有のサプリメントを試してみるとよいでしょう。もちろん、閉経後であれば、健康維持のために摂取することをおすすめします。エクオールを産生できるかどうか調べられる尿検査キットもあるので活用を。

摂取しているとどんな効果が期待できる?

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 女性ホルモン、とくにエストロゲンには、脂質の代謝を促す作用があるため、減少すると体脂肪や体重が増加する傾向に。放っておくと糖尿病や脂質異常症、高血圧など生活習慣病のリスクが高まります。

 また、エストロゲンには骨を壊す破骨細胞の働きを抑える作用もあるのですが、減少すると骨の破壊が進んで骨量も減少。自覚症状がないまま骨密度が低下してしまい、骨粗しょう症を招き、骨折の危険が一気に増すのです。

 ところが、エクオールを一定の期間摂取すると、糖や脂質の代謝異常を改善して生活習慣病を予防する、血管を丈夫でしなやかに保つ、骨密度の低下を抑えるなどの働きが期待できるという研究結果が報告されています(下図参照)。そのほかにも、首や肩の凝り軽減、シワの改善など美容効果もあることがわかってきました。

 とはいえ、健康維持には生活習慣の改善が基本です。サプリメントだけに頼らず、バランスの良い食事、適度な運動と良質な睡眠を同時に心がけることが大切でしょう。

糖・脂質代謝、血管機能、骨密度に対する効果

  • 図1
  • 図2
  • 図3
    (図1、図2、図3)
    試験条件:閉経後女性、12週間摂取、25人
    出典:Usui T, et al., Clin Endocrinol. 2013
  • 図4
    (図4)
    試験条件:閉経後女性、12ヵ月間摂取
    出典:Tousen Y, et al., Menopause, 2011

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