写真を拡大 その美貌と超絶技巧の演奏で、時代の寵児となったリストを演じる柚香光(撮影◎岸隆子)
ピアノの魔術師と称されたフランツ・リストの光と影を描き出す、生田大和作・演出の意欲作。柚香光はリストの野心や苦悩を、ピアノの弾き語りも披露しながら緻密に表現する。芸術家、貴族、市民の熱い想いが交錯する19世紀パリの世界が、舞台上にダイナミックに浮かび上がった(撮影=岸隆子 取材・文=小野寺亜紀)

時代の寵児となったリストを演じる柚香光

その美貌と超絶技巧の演奏で、時代の寵児となったリストを演じる柚香光。

肩にかかるブロンドヘアをかきあげる仕草にも、色気が溢れる。

偽りの自分に葛藤するリストは、さまざまな出会いによって驚きの変化を見せる

◆『巡礼の年』のあらすじ

19世紀初頭、パリのサロンではフランツ・リスト(柚香)のピアノ演奏に、貴族たちが歓声をあげている。カリスマ的なスターの輝きを放つリストを、友人のショパン(水美舞斗)は心配そうに見守り、ある新聞を彼に見せる。そこには彼の心の傷を見抜いたような鋭い評が書かれていた。記事を書いたマリー・ダグー伯爵夫人(星風まどか)に会いに行ったリストは、彼女と魂の奥深くで共鳴し、パリでの生活を捨ててふたりでスイスへ旅立つ

 

写真を拡大 リストの理解者で最大の壁ともなる天才ピアニスト、フレデリック・ショパンを、水美が的確に演じた

 

写真を拡大 「魂が自由に羽ばたける場所へ!」と、駆け落ちしたリストとマリー。ふたりの幸せな表情が心に焼きつく