汗水流して働いて、コツコツ貯めてきた。けれど、身内の裏切りやトンデモ行動によって、残高はみるみる減っていき――(「読者体験手記」より)

義父が心配していた3番目の姉

31年前に結婚した時、私は28歳、夫は29歳だった。父の知人が彼との縁談を持ってきたのだ。彼は上に3人の姉、下には弟。母親のほかに祖母がいた。

夫と結婚後は社宅に入居し、2ヵ月後に妊娠、長女を出産した。その約半年後、夫は転勤となり、社宅を出て実家に住むことに。社宅よりも通勤が楽なのもあったが、3番目の義姉が家を出て他県へ行くことになったからだ。祖母も他界し、姑と夫と私と長女との生活が始まった。それとともに、義姉たちの事情もわかってきた。

長姉と次姉はすでに結婚し、隣町で暮らしているものの、その結婚生活はあまり芳しいものではなかった。そして3番目の姉は中学を卒業後、他県の工場に就職したが、飽きっぽい性格で、1年ほどで退職して実家へ戻ってきたという。それからというもの、義姉は職を転々としてきた。たまに家へ帰ってくると、話すのは付き合っている男のことばかり。

そんな末娘のことを、亡くなった義父は心配していたという。その心配は的中。義姉は妊娠がわかると、相手の男に捨てられてしまったのだ。姑は義姉に中絶するように言ったが、決して迷惑をかけないからと、娘を出産。女手一つで育てるため、他県で旅館の仲居の仕事を見つけ、働くために出て行った。