毎週末に開かれる食事会

サバ好きの男たちの宴

日本海の美味しい魚のなかでも、島根県民が大好きなのはサバ。全国で常に消費量の1位、2位を競っています。

松江市の日本海沿いにある鹿か島しま町を歩いていると、なにやら男たちの騒がしい声が……。訪ねてみると、料理好きの男たちが毎週末に集まる食事会の最中。コウさんも入れてもらうことにしました。

まず勧められたのは、サバの身とはらわたを3か月漬け込んだ、この地域伝統のサバの塩辛。「この熟成度と発酵がすごく美味しい」とコウさん。

伝統の味、サバの塩辛

さらに、サバの塩辛を使った生姜のたたきやイカのバター炒め、パスタなど、それぞれが考えたアレンジ料理が盛りだくさん。みなさんプロ級の腕前です。

リーダーの田中宏明さんは、漁師の父親の味を受け継ぎ、加工場を開設以来およそ三十年、県外にも出荷しています。

 

※本稿は、『コウケンテツの日本100年ゴハン紀行2』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。


コウケンテツの日本100年ゴハン紀行2――沖縄 宮古島・本島 大分 別府温泉 島根 松江・出雲(著:NHK「コウケンテツの日本100年ゴハン紀行」制作班/中央公論新社)

YouTubeで大人気、毎日のごはん作りを応援し、旬の食材を活かした料理を提案する料理研究家・コウケンテツさんが、日本全国、津々浦々の海へ、畑へ。

100年先まで残したい 日本の味を再発見。
行かなければ食べられない希少かつレアな味を支える人たちと語り合う。
オリジナル料理「コウケンテツ まごころレシピ」では、地元食材を使って、地域の皆さんをおもてなし――。