「推し活」とは

先日、久しぶりに宝塚を訪れました。
ちょうどその日は花組の千秋楽で、トップスターの柚香光さん、娘役トップの星風まどかさんの退団の日でした。
劇場周辺はファンの方達で溢れ、千秋楽独特の雰囲気に包まれていました。

何度も経験した退団の千秋楽。
みんなで一つになって退団者を送ります。
退団者や皆様にとって幸せな良い千秋楽でありますようにと、そんな光景を見ながら思いました。

推し活は、「推し」の人生に自分の生きがいを見いだす行為でもあります。
トップさんは、どれだけの人の人生の活力や、希望になっているのでしょう。
トップさんだけでなく、推してもらっている人間は、その熱量に負けないパワーで、魅力的な存在として人に希望を与え続けなくてはいけません。
芸を磨き、自分を磨き、人を魅了するのが押される側の務めです。

私も推してもらっている人間ですが、その想いに力をもらい、元気をもらい、希望をもっています。
「推し」の存在自体が活力なのかもしれませんが、「ファンの方」の存在は同じように活力になっています。

ファンの方のそんな想いを一番感じたのは、退団の日の千秋楽でした。
退団の日の劇場の空気や拍手の温かさは10年経っても忘れることはありません。
幕が開いた瞬間から熱いものを感じ、それに負けないようにという思いと、それに乗る感じと、ことあるごとに涙が出そうになるのをグッと堪えていました。

紋付袴姿で外に出たとき、待ってくれているファンの人達の顔を見た途端、止まらなく流れた涙。
そんな千秋楽の日の事を思い出しました。

宝塚ホテルから見た青空