夫婦ゲンカはどちらか一方が悪いわけじゃない

真矢 とはいえ、子どもたちが小さいときはよく夫婦ゲンカもしたよね。

 そうね。もともと私は若いママに憧れて早く結婚したいとは思っていたけれど、実際に、22歳でアイドルからいきなり主婦になり、近所に友達もいない環境で慣れない子育てが始まったから、ストレスがかなり溜まっていたのかも。友人の中でも早く結婚したから、孤独も感じたし。だから、些細なことでよくケンカになっちゃって。

真矢 彩ってさ、仕事モードだったり怒ったりすると突然、口調が丁寧語になる。「はい、わかりました」とか「真矢さん、この件はどうされますか?」とか。あの口調になるとかなり怖かったけど(笑)、原因は本当につまらないことばかりだったよね。彩がトイレの電気をつけっぱなしにするとか。

 くだらなかったよね〜。うちの実家は家の中の電気をつけたままにしておく習慣だったので、悪いと思わなくて。一度ケンカが始まると、朝までああだこうだと言い合って。最後はあまりにも疲れ果て、「2時間ずつ仮眠して、交替で子どもをみよう」なんていうことも。(笑)

真矢 僕も白黒つけたい性格だからね。でも、夫婦ゲンカってどちらか一方が悪いわけじゃなく、価値観や考え方の違いが原因だから、お互いに言いたいことをすべて言っちゃえばスッキリするよね。毎回、最後は「なんでこんなくだらないことでケンカしていたんだろう」って笑い合っておしまい。

 この電気の問題に関しては、その後、新しい家に引っ越したら、トイレの電気が自動でついたり消えたりするシステムになっていて、「負けた、一本取られた!」と思ったけど。(笑)

真矢 ハハハ、平和的解決。それでケンカのタネがひとつ減るんだから、いいじゃない。今でもまだ夫婦ゲンカが完全になくなったわけじゃないけれど、ケンカするたびに、お互いへの理解が深まっていくのも確かだと感じるね。