マイ・ラスト・ラン
前述したように、私はもともと病弱でしたから、長生きするなどとは考えていませんでした。こうして90歳を迎えられたのは、さまざまな人のご縁や支えがあってこそ。感謝してもしきれません。
いままで女性の地位向上、高齢者や弱者がふつうに生きられる社会づくりなど、なんとかやり遂げてきたことと、やり残してきたことがありますが、なかなか思い通りにはいかないものです。
でも、百寿に向けて、やり残した活動を続けていきたいと、いまあらためて思います。
卒寿迎え 我もなりたや 微助っ人(びすけっと)
これからの意気込みを、一句詠んでみました。「ちょっとした手助けになることを続け、なにかのお役に立ちたい=名づけて微助っ人」。
世の中が変わらないからといって、あきらめるわけにはいかないのです。今後も心を前向きに、みなさんと一緒に歩んでいきたいと思います。
樋口恵子さんの話題の本
『老いの福袋』
ヨタヘロ期を前向きに生きる、88個の知恵がつまった痛快エッセイ
『老いの玉手箱』
老い、お金、家族、生きがいなどの悩み、ヒグチ節でお答えします