作品名しか知らなかった私が映画を観に行った理由
――公開中の映画『THE FIRST SLAM DUNK』。原作マンガの『SLAM DUNK』(井上雄彦/集英社。『週刊少年ジャンプ』で1990年から1996年にかけて連載)にがっつりハマっていた世代としては、違う世代の人と感想を話し合える状況がとても嬉しいのだけど(笑)。そもそもなぜ、この映画を観ようと?
*以下――は40代・リアルタイム読者
20代から40代の同僚数名と食事に行った際、その場にいた人がほぼ全員、この映画を鑑賞済みで、その感想ですごく盛り上がっていて。それこそ「え、まだ見てないの?」という勢いだったので、ちょっとこれは観るしかないな、と。早速次の休みに映画館へ行きました。
――僕は去年のうちに観たんだけど、映画は今も大ヒットとなっているそうで。公開日の2022年12月3日から3か月以上経った今になって、動員ランキング1位に返り咲いたり、過去に韓国で公開された日本アニメで興行1位に、という話題がニュースになったり。そういえば、食事の場で一緒だった別の20代も「原作未読」と言っていたけれど、アニメ版(テレビ朝日系列にて1993年から1996年にかけて放映)も観ていないの?
まったくですね。
――『SLAM DUNK』という作品名だけは知っていた?
私は女性のひとりっ子だったこともあってか、ほぼ接点がなく……。作品名と、バスケットボールを描いたマンガ、ということだけ知っていたけれど、詳しい内容は知りませんでした。
――なにをきっかけに作品名を知ったの?
いわゆる「ネットミーム」(インターネット上で拡散され、広がった動画や画像、テキストなどのこと)ですね。パロディ的な意味合いで、作品が使われているのを見たりして。たとえば「先生、バスケがしたいです」とか。どういう背景で、誰が誰に言っているか、とかはわかっていなかったんですが……。なので、ちょっとやんちゃしている高校生がバスケを通じて成長していく青春物語、っていうイメージだけざっくり頭の中に出来上がっていた感じです。