置き場所の決まらない家で一番振り回されるのは「子ども」

「居場所」は物の置き場所が決まるとできる、という順序があります。これは法則のようなもので、初めて聞くと、物の置き場所と人の居場所がどう繋がるのか、ピンとこないかもしれません。

しかし、置き場所の決まっていない家で一番振り回されているのは子どもです。

『再出発整理-心地よい居場所とお金のつくり方』(著:山崎美津江/‎婦人之友社)

友の会(『婦人之友』の読者の集まり)のメンバーで、ある家の片づけをしたときのこと。

学校から帰ってきた中学生の女の子が、カバンを置くと片づいたキッチンに吸い込まれるように入ってきました。「わあ、すごい、ここが私のお弁当箱の場所ね」、そう言って頷く姿に感動を覚えました。

これまではお弁当箱、バンドや袋、箸がてんでんばらばらに置いてあったから、毎回探すのにひと苦労だったでしょう。お弁当を自分で詰めなさい、片づけなさいと言われても、何がどこにあるかわからなかった。

けれど置き場所が決まれば、そこを起点に体を動かすことができるようになるのです。