「60歳を超えたら、『髪は染めるもの』とか『年相応』といった固定観念に縛られず、自由に生きたいわね」(島崎真代さん)
挑戦してみたいけれど、移行期が大変そうで踏み切れない、まわりの目が気になる──。グレイヘア実践者は、その壁をどのように越えたのか。移行期の対策からケアの方法、グレイヘアの楽しみまで、4人の《先輩》に伺った(撮影:本社写真部)

「10歳くらい老けて見える」と反対されたけど

お話を伺った方 島崎真代さん
グレイヘア歴 3年
開始年齢 62歳
成功のコツ ヘアアクセサリーで生え際を隠す

島崎真代さん(65歳)がグレイヘアにしようと決めたのは3年前、62歳の時だ。以前は、髪を染めるために2ヵ月半に1回は美容院へ行っていた。時間を取られるのが苦痛で自宅で染めることもあったが、ある時、鏡を見て愕然とする。

「額が後退して、生え際がちょっと薄くなっていたんです。もしかして薬剤が合わないのかな、このままどんどん禿げていったらどうしよう、と少し怖くなって。それで染めるのをやめました」

友人や娘たちは、「10歳くらい老けて見える」と大反対。でも島崎さんの思いは揺らがなかった。

いざやめると、染まっている部分と白髪部分がくっきり2層に。「逆プリンみたいになり、ちょっとつらかったです。3ヵ月目から気になり始め、慣れるまで1年かかりました」と島崎さん。そこで思いついたのが、バンダナやスカーフをターバンのように巻いて色の境目を隠す方法だ。