「助けて、江原さん!」。私たち、今困っています。不安、腹立ち、恨み......感情の奔流にのまれ、苦しむ読者にかける言葉は?(撮影=大河内禎 構成=やしまみき)
《お悩み》
健康で年金もあるけれど、とても孤独です
15年間、認知症になった夫を、自宅で介護してきました。昼は会社に勤め、夜はお寿司屋さんのアルバイトをしながら、何とか家計を支えてきたのです。ところが、3年前に夫を見送ってから、自分の人生にはあとわずかな時間しか残っていないことに気づきました。
周りを見ると皆さん、趣味、習い事などそれぞれのライフワークを持って日々楽しんでいるようです。私もこれから何かを始めなくてはと思うのですが、その何かがありません。今さら何をしても仕方のないことと、ネガティブにしか考えられないのです。
長年の介護生活の間に、友だちも皆、離れていってしまいました。自分と同じ価値観を持っている人と友だちになりたい、だけど、今さらそんな人がいるはずもない。わかっていながら求め続ける自分がいます。人に依存せず、孤高に生きることに決めましたが、とても寂しいのです。
身体は健康で、今まで大病をしたことはありません。幸い住む家もあり、庭には四季折々の花が咲き、小さな畑で野菜も作っています。子どもは男の子2人、それぞれの家庭を持ち、孫も2人います。贅沢さえしなければ、少しばかりの年金でなんとか生活はできそうです。
心の持ちようで幸せな人生だとも思えるのですが、このままこうして人生を終えるのかと思うとむなしい。前向きに希望を持って生きるには、どうしたらいいのでしょう。
(長野県・主婦・75歳)