自分のことを一番理解しているのは
人はどんなことに悩むのでしょう。職場のトラブル、あるいは夫や子ども、義理の家族との関係かもしれません。独身の人ならば孤独感に苛まれることもあるでしょうし、長寿社会になった現代だからこそ、親の介護や老後資金の乏しさが心配になることもあります。
現在の問題だけでなく、過去の出来事をいまだにひきずっていたり、まだ見ぬ未来への不安が膨らんだりすることも。現在、過去、未来、それぞれに悩みの種があり、つらさや怒り、落ち込みを感じてしまうのが、現世に生きる人の姿なのかもしれません。
そんなふうに悩みを抱えてしまいがちなことを“悩みグセ”と表現するならば、その癖を直す方法はあります。それは、たましいの視点を持つこと。この場合は、「自己憐憫をやめる」「依存心を持たない」「責任主体で生きる」という3つの視点です。逆にこの3つの視点で考え、行動できていないことが、悩みを深める原因といっても過言ではありません。
今、あなたが何かに悩んでいるなら、「自己憐憫」「依存心」「責任主体」という3つのキーワードでその悩みを分析し、見方を少しだけ変えていきましょう。
1つ目のキーワードから、見ていきます。あなたは悩んでいるとき、「自分はなんてかわいそうなんだ」「私はなんて不幸なんだ」と思っていませんか? その気持ちこそが、“自己憐憫”です。
さらに、自己憐憫に陥ってしまう人は、「誰かにこの気持ちを理解してほしい」という“承認欲求”も抱きがち。そして共感してもらえないと、「こんなに苦しいのに、なぜわかってもらえないのか」と落ち込みます。
自己憐憫に陥る人、承認欲求が強い人は、周りの意見に振り回されやすく、自分にとって軸となる考え方や進みたい道を見失いやすい。
悩みのスパイラルにハマったときはこう考えてみてください。「自分を哀れんだところで1円の得にもならない。事態はまったく変わらないし、悩みに費やす時間がもったいない!」と。