(写真提供:写真AC)
「メタ認知」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「メタ」とは「高次の」という意味で、つまり認知(記憶、学習、思考など)を、高い視点からさらに認知することを指します。三宮真智子大阪大学・鳴門教育大学名誉教授によれば「メタ認知は自分の頭の中にいて、冷静で客観的な判断をしてくれる<もうひとりの自分>。活用次第で頭の使い方がグッとよくなる」だそう。先生の著書『メタ認知』をもとにした本連載で、あなたの脳のパフォーマンスを最大限に発揮させる方法を伝授します!

私たち大人に「丸暗記」は難しい

何かを覚える際に、意味もわからず丸暗記がいくらでもできてしまうのは、子ども時代の特権です。

しかし残念なことに、この特権が使えるのは、せいぜい思春期の頃まででしょうか。少なくとも、私たち大人には、丸暗記は大変難しいことです。

もちろん子どもであっても、意味がわかって覚える方が、断然有利になります。意味がよく理解でき、そして「ああ、なるほどね」と納得できれば、その内容は頭に入りやすく、抜け落ちにくくなります。

では、ここで、次の文章を、できるだけ正確に覚えようとしてみてください。