青木さやかさんの連載「50歳、おんな、今日のところは『……』として」――。青木さんが、50歳の今だからこそ綴れるエッセイは、母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、初めてがんに罹患していたことを明かしたエッセイ「突然のがん告知。1人で受け止めた私が、入院前に片づけた6つのこと」が話題になりました。
今回は「腰痛」です。
今回は「腰痛」です。
腰痛によって感じた血の繋がり
そういえば、ずいぶん前から腰が痛くて体勢を変えながら誤魔化してみたり、年齢的に仕方ないかな、まあまあ、と頭も誤魔化してみたりしてきたが、これは、生活に支障をきたすぞ、となってきた。
腰だけではなく、あちこちと痛い。
どこ、というと、ここ!と言えないほど、あちこちなのだが、踵とか、腿とかで、筋肉が痛いのか、骨が痛いのか、よくわからない。朝起きると、足も手も随分と浮腫んでいるような気がする。いや気のせいではないぞ。妊娠中の足首のようになっている。足は上がりづらく、何もないところでつまづきそうになる。パンツを履くときも足が上がらず、腰も曲がらず、気合いを入れる始末。起き上がる時も力が入らず一苦労。
これは、誰かに、似ている、と思ったら
そうか。95歳の名古屋の祖母の動きに似ていた。起き上がる時や下着をつけるときの動作。似てる!やっぱり血の繋がりって素敵!わたしのおばあちゃん!と喜んでる場合ではない。わたしは、おばあちゃんの歳まで生きるとしたら、あと45年あるのだもの。できればおばあちゃんのように、自身の足で歩きたい。