長年の友人、博多で活躍中の芸人・ゴリけんさん(左)と。『週刊さんまとマツコ』で福岡芸能界のローカル勢力図を披露して話題に(写真提供◎青木さん 以下すべて)
青木さやかさんの連載「50歳、おんな、今日のところは『……』として」――。青木さんが、50歳の今だからこそ綴れるエッセイは、母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、初めてがんに罹患していたことを明かしたエッセイ「突然のがん告知。1人で受け止めた私が、入院前に片づけた6つのこと」が話題になりました。
今回は「蓋を解放できた人として」です。

前回「娘が出かけた後、毎朝わたしはゲンナリする。「部屋、片付けなさいよ」「うん、今日やる!」繰り返されるやりとり」はこちら

心の奥から湧き出たような一言

「いや、だからさ!わたし、50歳ね。50歳。わかる?30代の女の人がいるような合コンに参加したくないから!」

久しぶりに声を荒げたのは、長年の友人ゴリけん含め作家さん達とのリモート会議であった。

友人のゴリけんが離婚した事をきっかけに、「バツイチトークショー」なるライブをスタートさせた。そして、今後バツイチ合コンもやっていくのはどうだろうか?という初めての会議。

世の中には離婚経験者も多い。そういった人たちが主になる合コン面白いんじゃなかろうか、さて、何名くらいの合コンが良いか、何歳から何歳までにするのが良いか、を話し合っていた。ゴリけんが、年齢でわける必要ないんじゃないか?と、提案し、わたしは、いやいやなしなし!と、何度かやりとりした後の、わたしの心の奥から湧き出たような一言だった。

「青木さん、いや、そんな怒鳴らんでもいいよ」
と、ゴリけん。

「怒鳴ってませんけど、聞いてる?わたしは、せめて、女性40代からの座組じゃないと参加したくないですから」
「青木さんが、参加するわけじゃないんだから」

「そうですよ、そうですが、自分事として考える時間でしょう?お客様として参加するなら、と。そういう会議じゃないんですか!」
「まあ、そうだな」