家族に受診を促す上手な声かけ

菊池聴力の低下は自分では気づきにくいので、家族が「病院に行ってみたら?」と伝えるのも大事だと思います。ただ、声かけが難しいですよね。私から母に受診を勧めるのも、抵抗がありました。そんななか、「私たちから話をしようか?」と助けてくれたのが、子どもたち。母も、かわいい孫に言われて病院へ行く気になったようです。

平松たしかに、受診を促しても「私は大丈夫」「老人扱いしないで」と抵抗を示す方は少なくありません。耳掃除を促したことをきっかけに受診につながった例もあります。最近は、自分で耳掃除をしないほうがいいという認識が定着してきました。「耳鼻科で安全に耳垢を取ってもらおう」と話せば、嫌な気持ちにもならないはずです。

菊池それなら気軽に声をかけられそうですね。

平松それに、最近の補聴器は高機能化しているんです。スマホと接続して音楽を楽しんだりハンズフリー通話をしたり、GPSと連動して目的地に近づくと知らせてくれたりするので、生活がより便利になります。今後、補聴器は医療機器から生活必需品へ変化していくでしょう。

菊池補聴器をIoT機器(インターネット機能を備えた電子機器)のように使えるんですね! 新しい発見です。

平松以前に比べ、見た目もコンパクトになったんですよ。菊池さんもつけてみませんか?

菊池では、耳かけ型を試してみますね。え、小さくて軽い!つけていることを忘れそうです。

平松耳かけ型は、いま人気のタイプなんです。耳あな型はさらに小さく、外からもほとんど見えませんが、耳垢が柔らかい方や耳だれがある方には不向き。用途や耳の状態によってお選びいただくといいでしょう。

菊池補聴器相談医のいる病院なら、自分にどの型が合っているか安心して相談できますね。お話を伺って、耳の状態にも個人差があると改めて気づきました。これまでは周りの方のタイミングを見ながら補聴器を検討しようと思っていましたが、それでは使い時を逸してしまうかもしれません。まずは年に1度の聴力検査で、しっかり経過観察していこうと思います。

  • まずは耳鼻咽喉科を受診

    聞こえに不安が生じたら、一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が認定する「補聴器相談医」のいる耳鼻咽喉科へ
    ※補聴器相談医の検索はこちら

  • 医療機関による聴力検査

    耳鼻科医による診察と、「純音聴力検査」「語音聴力検査」で、聞こえの状態を調べます

  • 補聴器販売員に相談。試聴・貸出も

    診断結果をもとに、「認定補聴器技能者」がそれぞれの希望や目的に合った補聴器を提案します

  • 補聴器お渡し後のサポート

    聞こえの調整をし、補聴器をお渡しした後も耳鼻科医と連携してアフターケアを行います

平松 知義(ひらまつ・ともよし)/マキチエ代表取締役社長

2018年に、補聴器の設計・製造・卸販売および小売販売を行う、マキチエ株式会社の代表取締役社長に就任。医師と連携して補聴器販売を行う先駆者として、病院・医院を主な取引先に活躍

菊池 桃子(きくち・ももこ)/俳優・歌手

1968年東京都生まれ。84年に俳優、歌手としてデビューし、映画やドラマ、ラジオ等で活躍。2012年からは戸板女子短期大学の客員教授も務める。今年9月、40周年記念ベストアルバム『Eternal Best』を発売

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