<前回のあらすじ>
「塾の合宿に行く」と家族にウソをついてかるた部の合宿に参加していた藍沢めぐるの前に、母・塔子(内田有紀さん)と父・進(要潤さん)が現れ、塔子がめぐるを平手打ち…!
最終日を残して合宿所を去ることになっためぐる。複雑な気持ちで見送る奏と部員たち…。
かるたを続けることを両親に認めてもらえないめぐるは、次の武蔵野大会を最後に退部することを決断。ショックで肩を落とす梅園メンバーに、めぐるは「だからこそ残りの時間は今まで以上に練習がしたい。1試合でも多く、みんなとかるたをするために」と思いを伝える。
翌朝、村田千江莉は1人で朝練をするつもりで学校に行くと、与野草太と奥山春馬、さらに白野風希とバッタリ。みんな、思いは同じなのだ!そんな中、めぐるは誰よりも早く部室に来て、奏と一緒に練習していて…。
2人に駆け寄る千江莉たちは「やるからには北央も瑞沢もぶっ飛ばして優勝する!」と奮起し、みんなで猛特訓を開始!しかし、武蔵野大会1回戦で、予期せぬ難敵と当たってしまい…。
一方、塔子と進は、娘の気持ちをなんとか理解しようとするも、めぐるがかるたにこだわる理由が分からない。
めぐるは小学6年生の時、中学受験の合格発表後に友達と出かけたまま迷子になり、行方が分からなくなる騒ぎを起こした。そのことがあったから、今回再び心配をかけためぐるを、塔子はつい感情的に怒ってしまったのだった。
振り返れば、めぐるが『効率』や『エビデンス』という言葉を使い始めたのはちょうどその頃だった。
学校で校長と奏から謝罪を受ける塔子と進は、奏に案内され、かるた部の部室をこっそり見学する。奏は「めぐるさんの言葉で、一つ忘れられないものがありまして」。それは、めぐるが言った『青春は、ぜいたく』という言葉。「それを聞いた時、何とかしたいって、つい思ってしまったんです。差し出がましいマネをしてしまいました」と、めぐるを部活に誘ったことを改めて謝罪する奏は「今度の武蔵野大会、ご覧に行かれますか?よろしければご案内いたしますが」。しかし塔子と進は「その日は2人とも仕事で」と言って誘いを断り……。
迎えた武蔵野大会当日。新生・梅園かるた部にとって初めての公式戦。みんなでデザインしたそろいのTシャツを着て、いざ決戦の舞台へ!
しかし、あろうことか1回戦の相手は、瑞沢、北央に次ぐ東京御三家、アドレ女学院に決定。動揺する梅園に、北央の部長・奥山翔(大西利空さん)が「アドレは《モメ》が多いから気を付けて」とアドバイス。弟の後押しを受けた春馬は、拳を握りしめて奮い立つ…!
一方その頃、塔子と進は、めぐるの弟・駆(榎本司さん)から思いがけない話を聞かされる。
試合中、めぐるが払った札が観覧席の方まで飛んできて、塔子は思わず駆け出して札を拾い、めぐるに手渡す。その札は、『おおえやま』――。
『大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立』。めぐるは黙って札を受け取り、試合に戻っていく。その背中を見つめる塔子と進に、奏が歌の意味を解説。
「まだ親離れできていないねとからかわれた少女が、とっさに詠んで返した歌なんです。親の力を借りずとも、私は自分の足で立っていますと」――。
途端に、塔子はあふれ出る涙を堪えきれず、「その少女は、自分の誇りを取り戻したくて歌を詠んだのでしょうか…。あの子も…自分を取り戻すために…かるたを…とるのでしょうか…」。声を震わせて泣き崩れる塔子…。その肩を、進がそっと抱き寄せる。
めぐるは最後の力を振り絞り、懸命に札を追いかける!しかし、力及ばず、試合は4対1でアドレ女学院の勝利に終わった――。
試合後、めぐるは塔子と進に、「ありがとう、来てくれて。わたし…明日から…」。言いかけるめぐるを塔子がギュッと抱き締める。「お帰り、めぐる」。
塔子は「大江先生。めぐるをよろしくお願します。この子の気が済むまで、かるたを教えてやってください」。めぐるは驚き、奏も「はい!誠心誠意、お預かりいたします!」と答えた。
喜びを噛み締めるめぐるに梅園メンバーが笑顔で飛びついて――!
翌日、奏は、めぐるのかるた部残留を校長に報告。「今まで以上に気を引き締めて、顧問を務めてまいります」と誓うが…。
「大江先生の契約は今年度一杯とさせてください」――奏がクビに!?