お得な制度の落とし穴

「貸株」とは、個人投資家が保有している株を証券会社に貸し出すことで(銀行にお金を預けると利息がもらえるように)、貸株金利を受け取ることができるサービス。貸し出し中でも売却はいつでも可能、「優待権利自動取得サービス」を付ければ株主優待の権利も自動的に取得できるということで、ちょっとでも金利がつくならお得だわと申し込んでおりました。

ちなみにその金利というのは銘柄によって異なります。私の持ち株は、今見るとそろって0.1%です。それだけ? って感じですけれど、銀行の預金金利はもっと低いですからね。

しかし、その貸株制度に申し込んでいたせいで、長期継続保有者になっていなかったのです。

「優待権利自動取得サービス」というのは、株主優待の権利確定日だけ自動的に貸株が私の口座に返却されるもの。またすぐに貸し出されるので、私は長期どころか1、2日ほどしか保有していない超短期保有株主になっていたのです。ニプロの株主優待欄には「同一株主番号で1年以上継続保有した株主のみに贈呈」と書かれています。そりゃダメだわ。

それで持ち株の株主優待制度を一つ一つ確認したところ、ニプロ、ビックカメラ以外にも、オリックス、ヒューリック、サッポロ、コメダ、JTなどなど、継続保有特典のある銘柄がけっこうあり、それらは優待に必要な分だけ貸株から除外しました。

かくしてビックカメラは長期保有特典をいただけるようになりましたが、3年しばりの銘柄たちの特典享受はまだ先。本当に来年以降が楽しみです。株価も戻ってね。

ちなみにNISA口座の株は貸株の対象になりません。

また、株主優待がない配当金だけの銘柄の場合、権利確定日に自動返却されるのではなく、配当金相当額を証券会社が入金してくれることになっています。(これは証券会社によって異なるケースあり)