生活音としてのYouTube

久保 二子山部屋は若い人たちが多くて、全員平等に担当が決まって料理番をやってる感じなんですよ。みんな歳が近いから見てて安心できる。もしそこに「年齢はすごく上だけど、なかなか上に行けなくて」という人が入ってきたら、雰囲気はちょっと変わってくるんだろうし。

能町 でも普通はそっちのほうが多いです。成績はふるわないけど、ずっと料理担当をしているから、料理のほうはとんでもなく上手くなって、いずれは自分の店を持つ……みたいな。

ヒャダ ちゃんこ屋さんを。

能町 そういう人は全然ざらにいます。

ヒャダ でも大量調理っていいですよねえ。でかい鍋で何十人前とか作るじゃないですか。

能町 やっぱりそれが面白いのかな。

久保 別にみんな料理人じゃないから、鶏ガラの入れ方が雑だったり、火を通しすぎてたり、見てて「ああ〜もう貸しなさい!」と言いたくなる感じがあって。そういうお節介な気持ちが湧くところもまたいいんだろうな。二子山部屋のことはまだ能町さんやヒャッくんにしか言ってないんですけど、SNSで感想を書くのは難しいなと思ってて。なぜかと言うと、まずひとつが、ルッキズムに関わることが感想ですごく出やすい。

能町 特に二子山部屋を見てたらそれはあるかも。

(2024年4月21日のこじらせライブより)

──興味の範囲は、今のところ二子山部屋オンリーなんですか?

久保 二子山部屋だけだと世界が狭いから応援しやすいけど、相撲界全体の面白さを楽しむんなら、もっと全体を見なきゃ……。でもそうなると一気に登場人物が増えるから、(溺れそうになりながら)オ、オボボボ……みたいな。

能町 溺れますよね。

久保 溺れるけど、徐々に慣れていこうと思います。

──すごいなあ。二子山部屋のYouTubeを見て、そこまで到達するんですね。

ヒャダ 二子山部屋YouTubeはそれに値しますよ。

久保 「ずっとつけておきたい」というのに向いてるんですよ。

ヒャダ YouTubeって基本そうですよね。「じっと集中して見よう」という感じじゃなくて、流しっぱで見るところがある。

久保 いま流しっぱがすごく生活に合ってる。実際、そういうご家庭も多いみたいで、「子供とご飯食べるときに、二子山部屋の動画見てます」という人もいたり。「ほら、この人もちゃんとニンジン食べてるわよ!」みたいな感じで。

能町 それで子供が相撲ファンになったら、私としては最高なんですけど。

久保 子供でファンになってる人、めっちゃいると思いますよ。

(2024年4月21日のこじらせライブより)