ずっと見ていると家族に思えてくる

久保 というわけで、急に相撲に対する解像度が上がってる状況なんですよ。

能町 私が「相撲面白いよ」と言うよりも、YouTubeを見たほうが早かった。

久保 ただ、能町さんにはちょっと申し訳ないけど、能町チルドレンでは全然ないという(笑)。

能町 たしかに(笑)。

──能町さんはずーっと相撲のことを言ってたのに、全然違う角度から、こんなに一瞬で好きになるなんて。

久保 「相撲は能町さんが見るものだから」みたいに思ってたんだよね。

ヒャダ 「相撲担当」みたいな。

能町 ていうか私は……まあ久保さんもそうでしょうけど、広い意味で「もっと相撲ファン増えたらいいな」とは思ってるけど、「目の前にいる人を相撲ファンにしたい」という気持ちはそんなにないんですよ。なんだか強要みたいになっちゃうから。久保さんがなんにも興味ないのに「相撲見たほうがいいよ」と押しつけるのイヤだし。

久保 将棋に関しては、私もそう。

能町 だからこういう形で相撲を好きになるのが、もうベストですよ。

ヒャダ 「北風と太陽」の太陽のほうですよね(笑)。

能町 実をいうと私、そのYouTubeを全然見てないんですよ(笑)。

久保 だから能町さんより、私とヒャッくんのほうが二子山部屋について詳しいです。生田目(なばため)、厚雅(こうが)、恵雅(けいが)、許田(きょだ)、今井くん(颯雅/そうが)、健さん(小滝山)……。

──最後のほう、しこ名じゃなくないですか?

一同 (笑)

能町 あだ名で言われてもわからない(笑)。

久保 愛称同士で呼びあってるのに、字幕ではちゃんとしこ名で書いてくれるんですよ。

能町 それはいいね。

久保 だから「この人、健さんと呼ばれてるけど小滝山なんだ」というのがわかる。

能町 ああ、なるほどね。私はそこまでわかんないですもん。

久保 相馬、桑江……桑江は「ジャス」って呼ばれてる。本名から(パスクアル・ジャスティン・フランス)。

ヒャダ どこの国でしたっけ?

久保マネージャー (すかさず)フィリピンです。

ヒャダ 早い!

能町 詳しい!

(2024年4月21日のこじらせライブより)

──え、二子山部屋YouTube見てるってこと!?

久保マネージャー 私も別ルートで知ってハマってて。

一同 (笑)

能町 すごい影響力。二子山部屋YouTubeヤバいな(笑)。

ヒャダ 舞蹴(まいける)もいましたよね(令和6年5月場所いっぱいで引退)。

能町 本名が林舞蹴(はやし・まいける)なんだよね。

久保マネージャー (すかさず)舞蹴はフィリピンのハーフです。

久保 福井県出身で、兄弟がたくさんいるんだけど、全員自衛隊という。

能町 そこまでは知らない。みんな、なんでそんなに詳しいの(笑)。

久保 二子山部屋は、YouTubeっぽさがないのもいいんですよ。東出(昌大)くんのYouTubeと一緒のカメラマンとプロデューサーなんだけど、「今日は××でドッキリ、という企画をやってみます」みたいなのが絶対ないんですよね。みんなただ撮られることに専念してる。そこが本当に安心する。タイトルも引っかけや誇張がなく、内容をちゃんとタイトルに書いてくれているんですよ。そこがまたいい。わざとわかりづらくして、動画の本編を見てもらおう……というのが絶対ない。

ヒャダ ちゃんとしてるんですよね。東出さんが出た回も良かったですよ。

久保 東出くんが部屋に料理を作りに来て、コラボするんです。稽古も受けて。部屋に来たゲストがまわしを巻いて、稽古に参加するのはよくあるらしいんだけど、だいたいみんなパンツの上からまわしを巻くんですよ。でも東出くんは本当に直まわしで。

能町 それは尊敬する。やっぱりそうであってほしい。

ヒャダ 「え、絶対そうでしょ?」みたいなテンションでしたよね。

久保 で、自分が仕留めてきたイノシシでカレー作って。その回がすごいバズったと思うんだよね。

能町 本当だ、267万回再生いってる(現在は290万回を超えている)。

ヒャダ 二子山部屋は他にもバズり動画があるんですよ。「三田製麺をすする力士」なんて500万再生を超えてますから。

久保 私はラジオを聴く感覚で、同じ動画を3、4回再生したりしてて。りゅうちゃんの散歩から帰ってきて、りゅうちゃんの足を拭くとき、ご飯の準備をするとき、自分がご飯を食べてるとき……ずっと二子山部屋とともに生きてて(笑)。

一同 えええ〜!

久保 そうすると、だんだん家族に思えてくるんです(笑)。

能町 そりゃあそうですね。人も覚えるし。

久保 「めちゃくちゃ面白い!」ということでもないんですけど、自分にとって一番心地いいノイズなんですよね。ずっと見続けてもイヤな感じが全然しない。で、そのうちに「この人たちの相撲を応援しなきゃいけないのでは?」と思うようになって。

能町 それはたしかにそうなりますよね。

久保 でも能町さんとこうやって相撲のことを話せるのがうれしい。

能町 いやほんと私もうれしいです。まさかこんなことになるとは。

(2024年4月21日のこじらせライブより)