(イメージ写真:stock.adobe.com)
長距離のドライブに行くと、「東京まで〇km」と目的地までの距離を示した看板を見かけることもあるでしょう。しかし東京の広さはおよそ2,200平方km弱。基準によって「〇km」の数字も大きく変わってしまいます。いったいどの地点からの距離を示しているのでしょうか?

日本橋のど真ん中にある“江戸”の名残

実は東京までの距離を示す際の基準として、日本橋に「日本国道路元標」という地点が定められています。日本国道路元標はもともと、江戸と各地を結ぶ「五街道」の起点として置かれたもの。明治時代には国道の起点にも指定されました。

ブロンズでできた元標本体の表には「日本国道路元標」という表示があり、裏には当時の内閣総理大臣・佐藤栄作氏が自身の名前と日付を記した書も刻まれています。

現在、日本国道路元標があるのは重要文化財「日本橋」の中央部分。車道に埋め込まれる形で置かれているため、本物を直接間近に見られる機会は少ないかもしれません。レプリカが北西方向の「元標の広場」に飾られているので、足を運んだ際はぜひ立ち寄ってみてください。