<あらすじ>

嵩が入隊して 2 年後の夏。

久しぶりに会った千尋(中沢元紀さん)は、海軍の士官になっていた。

ショックを隠せない嵩に、千尋は海軍予備学生に志願したことを説明する。

「みんなが行くのに一人だけ行かないわけにはいかなかった」と打ち明ける千尋。駆逐艦の底で敵の潜水艦のスクリュー音を探知して爆雷を落とすことが任務だと説明。「5日後に佐世保から駆逐艦に乗る」と嵩に告げる。

「もう後戻りはできん」と淡々と話す千尋は、嵩にある古びた手帳を「お守りに」と渡す。

それは、2人の父親・清(二宮和也さん)のものだった。嵩はお守りなら千尋が手帳を持ったほうがいいと言うが、千尋は「わしにはこれがあるき」と古びた清の写真を見せた。

小さいころ、伯父・寛の家に養子に来た時から大切に持っていた写真だった。

そして、戦争への思いを吐露した千尋は「わしはのぶさんが好きや。兄貴の嫁さんになるがやったらあきらめもついたのに」と明かし、「生きて帰れたらもう誰にも遠慮はせん。今度こそのぶさんをつかまえる」と断言する。

嵩は、千尋を抱きしめ、「生きて帰ってこい。生きて帰ってきたら今度こそ自分の人生を生きろ」と伝えるのだったーー。