陣地を確保していく戦略ゲーム「カルカソンヌ」の本体。さらに楽しめる拡張セットも数種類販売されており、導入すればゲーム性が高まる(撮影◎北村森)
専門家が独自の目線で選ぶ「時代を表すキーワード」。今回は、商品ジャーナリストの北村森さんが、「ボードゲーム」について解説します。

自宅で家族一緒に楽しめる娯楽

いま、ネットの大手ショッピングモールで売れている商品を調べたら……。

楽天市場で、昨年の同時期に比べて2倍以上の売れ行きなのは、家庭用のカラオケ機器、ワッフルメーカー、縄跳び、レジかごバッグなどです。共通しているのは、必ずしもピカピカの新商品ではないところ。ステイホームを余儀なくされた状況で、古くからある商品に再び光が当たり始めた。さらにですね、そんな売れ筋商品のなかに、なんと「人生ゲーム」もありました。懐かしい。

確かにボードゲームって、こうして家族が長く一緒にいる環境では、時間を少しでも楽しいものにする一助になりますよね。家族3世代でもたやすく参加できるのがまたいい。

この機会にいくつかのボードゲームをご紹介しましょう。ロングセラーで、ルールはどなたでも割と簡単に覚えやすく、しかもAmazonなどの大手通販サイトで3000円前後出せば手に入るものを挙げていきますね。

まず「モダンアート」。ドイツ発祥で、絵画のオークションがモチーフです。それぞれが画商となり、入札を続けます。焦って高値づかみしてしまうのを避けながら、いかに他のプレイヤーにうまく売りつけるかがカギ。

次に「スカル」。こちらはフランス発祥。花とドクロ、2種のカードを、各プレイヤーが伏せて重ね置きます。相手の心理を読みながら、置かれたカードをめくるチャンスを窺うのですが、ドクロを引いてしまったらアウト。

最後に「カルカソンヌ」。ドイツ発祥です。カードを順につないで都市や道路を作りつつ、自分の陣地を確保する。世界大会が催されるほど奥深いゲームですが、家族でも気軽に楽しめます。初心者でも勝機ありなのが面白い。

どれも頭の体操になってお勧めですよ。