2020年10月13日号

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[特集]
〈人生100年時代の新しい選択〉 
私らしく 生きる、働く

暮らし向きに不安を感じる日々が続いています。体が元気なら、仕事について考える機会は増えるのでは──。生活のために働き続けたい人、世間に役立つことがしたい人、働きづめだったから、いい加減ひと休みしたい人……。あなたに合った「働き方」で、いまをいきいきと乗り越えてみませんか

●注目記事●

〈天職に巡り合うまで17年〉
生まれ変わっても、また家政婦になりたい
タサン志麻

オファーのあった家庭を訪れ、契約時間の3時間内で15品ほどの料理のつくりおきを仕上げて、片づけまで──。その驚異の手際のよさと、本格派の料理が話題を呼び、「予約がとれない伝説の家政婦」と注目を集めたタサン志麻さん。しかしこの仕事に就くまでの道のりは、決してまっすぐなものではありませんでした

家政婦として働き出して5年が経ちました。いまはメディアへの出演やレシピ本の刊行など、思いがけない分野にまで仕事が広がり、自分でも驚いています。

2人目の子どもがまだ1歳なので、ここ数年は家政婦の仕事をセーブせざるをえませんでした。仕事の再開を決めていた春には、突然のコロナ・ショック。ステイホーム生活で、どこのご家庭でも自宅での食事時間が増え、そのぶん家事代行を頼みたいと考えた方は多かったと思います。でもコロナ禍の影響で、思うように仕事をお受けできなくて。とても心苦しかったですね。

早く本業に戻りたい。メディアや著書を通じて、大好きなフランス料理に対する思いや魅力、レシピを伝えられるのは嬉しいことですが、別に私は料理研究家になりたいわけではありません。この先も「フランス料理の魅力を伝える家政婦」として働き続けたい。それがいまの仕事に巡り合うまで、料理人として約15年、喜びも苦しみも味わってきた私が辿り着いた本心です。(一部抜粋)


他にも、久田恵​さんのインタビュー「リタイア世代、一番の報酬は走り続けるエネルギー」、池畑慎之介さん、つんく♂さんの対談「休んだ時間があったから新しい一歩を踏み出せた​」、ブレイディみかこ​さんの半生「15歳から〝労働者〟。 50歳で「書く」を仕事に」、専門家による相談「50代、60代、70代の職探しの悩みに答えます」などが掲載されています。

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[第二特集]
孫疲れのホンネ

わが子よりかわいい──それが「孫」というフシギな存在。夫との味気ない暮らしに彩りを添えてくれたり、疎遠だった子どもと交流できたり、まさに「孫はかすがい」なのです。一方で、久々の育児は想像以上に体力を奪います。心身ともに疲弊しても、それは口にしづらい、という現実もあるようで……

●注目記事●

〈甘やかすことも役割だから〉
愛して、遊んで、笑わせて。
じぃじはいつも全力投球!

関根勤×関根麻里

韓国人歌手のKさんと結婚し、2児の母となった関根麻里さん。無類の孫好きを公言する父・関根勤さんと母の存在に助けられてはいるものの、ちょっと困っていることもあるそうで……

麻里 じぃじは普段、孫の面倒をよくみてくれているけど、もう67歳。やっぱり疲れるものだよね。

 遊んでいる時は、孫2人の笑顔を見ているだけで楽しいから何とも思わないなあ。家に帰って一息ついた途端、ドッと疲れを感じるけどね。散々遊んでおいて、家に着いた瞬間に寝る小学生と一緒。ただそれも一晩寝たら消えちゃって、すぐにまた会いたくなる。

麻里 私が小さかった頃もよく遊んでくれたけど、30代と60代の今では体力が違うでしょう。いつも全力で遊んでいるのを見ていると、腰や背中を痛めないかヒヤヒヤするよ。

 麻里の時と同じことやってるもんね。サーカスごっこをしたり、肩車して小走りしたり(笑)。長女はまだ4歳で、人間は歳をとると体が衰えるってことを知らないから、パパと遊ぶ時の勢いで僕にもドーンと向かってきて容赦ない。

麻里 じぃじがケガをしないか心配だから、ほどほどに。「ドゥドゥ、もっと!」とせがまれても、断っていいんだからね。

 僕は孫対策に、腹筋とスクワットをはじめたから大丈夫! おかげで、老け込まずにすんでるし。

麻里 じぃじは、中身が子どものままなところがあるから。ドゥドゥっていうのは、長女が1歳の時に呼びはじめたんだよね。

 ママ、パパ、ばぁばは言えたんだけど、「じぃじ」が言えなくて。「ドゥドゥ」になっちゃった。

麻里 偶然にも、「ドゥドゥ」はフランス語で「私のお気に入りのおもちゃ」という意味だった。

 ピッタリだよね。今はもう、じぃじと言えるのに、あえてドゥドゥと呼んでもらっているんだ。(一部抜粋)


他にも、アンケート結果発表「体力も、財力も、気力も限界です」、あさのあつこさんのインタビュー「所詮は親の「ピンチヒッター」。できるできないはハッキリと」が掲載されています。

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[読みもの]

〈日本とフィリピン、2つのルーツを誇りに〉
秋元才加
貧困といじめから芸能界へ。 私がハリウッド・デビューするまで

AKB48を卒業後、女優として活躍する秋元才加さん。今年は、6月には結婚、8月には出演したハリウッド映画が公開された。以前から秋元さんに興味を持ち、フィリピンにルーツを持つ女性を主人公にした小説『血の記憶』を上梓した作家の麻野涼さんが聞き手となって、近況をインタビューする

――AKB48を卒業後、女優として舞台やドラマで活躍なさっています。トム・ベレンジャー出演の映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』に出演し、ハリウッド・デビューも果たしましたね。

秋元 このお仕事が決まったのは、自分でも驚きでした。去年の春、『山猫8』で日本人のキャストを探していた映画会社を通じて声をかけていただいて。ビデオでのオーディションだったので、アクションシーンや台本のセリフを英語で喋る動画を、3、4回、ハリウッドに送り、最終的に監督からОKの連絡が来て、日本人スナイパー“ミフネ”の役をやらせていただくことになりました。撮影は、2019年にカナダで行われたので、新型コロナウイルスの影響も受けずに済みました。

――以前から、海外の作品に出てみたいという夢を持っていらっしゃったのですか?

秋元 私の母はフィリピン人で、とても強い女性なんですよ。フィリピンでは男性があまり働かないので、そのぶん、女性がたくましい。父方の祖母もちゃきちゃきの江戸っ子ですごく自立した女性だったんですね。その祖母と母が、アクション映画が大好きで。母は『暴走特急』のスティーヴン・セガールの大ファン。祖母は「いつか才加が、銃を持ったアクション映画に出られたら嬉しいよ。自立したカッコイイ女性の役をやってほしい」と言っていた。その影響で、自分もいつか海外のアクション映画に出られたらいいなぁって、ぼんやりと思っていたんです。

でも私たちの仕事って、いくらやりたいと思っても、オファーをいただかないことには始まらない。30代になったのに、いつまでもそんな夢を持っていていいのかな? と、気持ちが薄れつつあった時に、今回のお仕事が決まって。しかも、私はライフル銃を撃ちまくるスナイパーの役。まさに、「なるべくしてこうなったのか?」という不思議な感覚で。もちろん、すごく嬉しかったですけどね。(一部抜粋)

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[連載]

〈婦人公論井戸端会議2020〉
司会=重松清 ゲスト=小泉今日子/行定勲
劇場の扉を開けてお待ちしています

新型コロナウイルスにより、大きな打撃を受けた映画や演劇の世界。ウィズコロナ時代のつくり手たちの想いは……。今回のゲストは、数々のヒット作を世に送り出してきた映画監督の行定勲さん、そして近年はプロデューサーとして舞台や映像の制作に関わっている小泉今日子さんです

重松 本日(7月30日)の時点で、長く休館を余儀なくされた映画館は再開され、中止が相次いだ舞台公演も徐々に上演されるようになってきています。とはいえ、取り巻く状況は“コロナ以前”とはまったく違って厳しい。そうしたなか、行定監督は思い切ったアクションを起こされました。7月17日、新作映画『劇場』を、封切りと同日にAmazonプライム・ビデオでも配信。映画作品のDVD化やネット配信は公開から時間をおくのが業界の常識と聞きますから、同時配信は異例ですよね。

小泉 私は8月28日公開の映画『ソワレ』(外山文治監督・豊原功補プロデュース)にアソシエイトプロデューサーとして参加しているのですが、『劇場』の同時配信を知ったとき、豊原さんと「行定さん、ついにやるんだ」と話してたんですよ。

行定 『劇場』はもともと4月17日の公開予定だったのが、コロナの影響で延期。当初、配信という考えはまったくありませんでした。ただ、この作品は280スクリーンでの上映が決まっていて、お金もかけています。僕は、使った資金を映画館でリクープ(資金回収)することを自分に課し、それを次の作品制作につなげることを信条としてきました。けれども、映画をお客さんに観てもらえるかわからない状況では、リクープどころじゃない。「どうすりゃいいの?」と悩みました。そんなとき、配信の話が出てきたのです。それでまず、配信というものを知りたいと、自粛期間中の俳優たちに声をかけ、2つのリモート映画をつくってネット配信したんです。

重松 ショートムービーの『きょうのできごと a day in the home』(4月24日よりYou Tubeで期間限定公開。現在はHuluにて配信中)『いまだったら言える気がする』(5月17日・同)ですね。出演者がリモート会議ツールのZoomを使ってオンラインで集まり、それ自体を映画にする……。僕も拝見しました。

行定 「映画なんてあとまわしだ」と言われるなかでも、映画の人間たちは、やっぱり映画が好きで、何とかして作品をつくろうとしている。その想いも伝えたかった。

小泉 コロナ禍の今だからこそ、つくりたい、届けたいという気持ち、すごくよくわかります。(一部抜粋)


他にも、

〈ジャーナリスト・中村竜太郎の 「会いたい人に、会いに行く!」〉  
ゲスト・小出恵介
覚悟を決めて、再出発

〈何が正しいかわからないときでも〉 
曽野綾子
コロナに怯えず 自分を楽にする方法 

〈独占インタビュー これからは子どもたちの未来を照らしたい〉
イ・ヨンエ
『チャングム』での経験があったから、
40代は家族のために生きられた

〈カラーグラビア&インタビュー 平坦な道のりではなかったけれど〉
松村北斗(SixTONES)
今、迷いを手放して 僕は動き出す

などなど、盛りだくさん。ぜひご一読ください!!

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