読売新聞で110年続く人気記事「人生案内」と、人々の悩みに寄り添う歌を届けてきた半崎(崎はたつさき、以下すべて)美子さんがコラボした「半崎美子コンサートツアー2025~人生案内と私~vol.2」が、東京・有楽町の有楽町よみうりホールを手始めに開催されます。2024年、全国5会場で催され、好評を博した企画の第2弾で、今年は大阪、愛知、北海道を巡ります。このツアーの開催を記念して、半崎さんと、半崎さんが著作の大ファンという作家の道尾秀介さんとのスペシャル対談が行われました。2024年コンサートにも足を運んだという道尾さんとの対談は、音楽や「人生案内」、脳科学の話までが飛び出し、大いに盛り上がったそう。対談の全文は公演当日にグッズとして販売する読売新聞特別号外「半崎新聞」に掲載されます。そこで、公演に先立ち対談の一部を特別公開します。
――昨年の「人生案内と私」のコンサートをご覧になっていかがでしたか。
道尾 僕の大好きな二つのものを組み合わせて、新しい概念を作ることに成功していると思いました。僕らミステリー作家の命綱とも言える「ひらめき」の正体は、二つのものをつなぎ合わせて未知のものを作り出す行為なのです。それをやっている気がした。もともと「人生案内」好きだし。
(中略)
それと、時代によって全く違う相談が来ること。時代によってどんどん悩みが変わっていく。こちら「他人の人生気にしてばかり」(7月9日朝刊)という記事。30代の会社員女性が、中学時代に自分をいじめた人や成績の良かった人などのSNSを見つけては一喜一憂しているという相談です。昔はこんな悩みはなかった。過去の知人の「現在」なんて知ることが出来なかったから。でも今は嫌でも目に入ってくる。
半崎 自己の肯定や否定に結びついてしまいますよね。

2024年に行われた『「人生案内」と私』