ドレスに合わせた生花で華やかに

草笛 おかげでうちの庭がとてもきれいになった。私、あなたの選ぶ色が好きなのよ。ほら、ハレの舞台に出るときの頭につける花飾りも作ってくれたじゃない。

志穂美 2022年の「ねんりんぴっくかながわ」の開会式に、応援団長としてお出になったときですよね。

草笛 1万人を超えるお客様がいる横浜アリーナで、バーッと出ていかなくちゃいけない。ああいう場はドレスだけ派手でも目立たないの。頭に華やかな飾りがあるのとないのでは大違いなのよ。それを、ドレスに合わせて生花で作ってくれて。

志穂美 とってもお似合いでした。草笛さんって、ご自宅では寝間着みたいな恰好をしてだら~っとしていることもあるのに、お仕事になった途端、フランス映画に出てくる女優さんみたいになる。(笑)

草笛 あら、そう?

志穂美 ちょっと前まで、日本の女優さんといえば、楚々とした着物姿でパーティーに出るような方がほとんどだったじゃないですか。私自身、そういう女優のイメージを壊したいと思って仕事をしていたんだけど、草笛さんはまさにその女優像を打ち破った先駆者だと思っているんです。

草笛 「着物姿で楚々と」というのが、どうも私は似合わないね。だから着物はみんな処分した。あなたはこの先、お花以外にやってみたいことはあるの?

志穂美 いろいろありますよ。先のことはしっかり計画してます。プライベートでは、キャンピングカーを買って、うちの犬を連れてあちこち旅したいな。

<後編につづく

【関連記事】
【後編】草笛光子「志穂美さんといると、生きる馬力が伝わってくる。舞台が役者の花道だと思っているから、女優魂を持って続けたい」【志穂美悦子×草笛光子】
草笛光子×市村正規「《年配のご婦人とヨガデート》の相手は…。僕らには同じ血が流れてる。いまの僕たちにできる、若者とは違う舞台の取り組み方で」
草笛光子×市村正規「歌と踊りと芝居を結婚させるのがミュージカル。その3つがちゃんとできる人とご一緒すると、何度も共演したような気がしちゃう」