あらためてあらすじ

第68話では、さらに多忙を極める寅子の姿が描かれました。

寅子は上司・多岐川との打ち合わせすらできないほど忙しく、家のことは花江に任せきり。そんな中で娘の優未は複雑な思いを抱えるように。

優未は「がんばったでしょう」と「84点」のテストを母に見せました。すると寅子は「間違えた部分はきちんと復習して勉強するのよ。そしたら次は100点だから」と更に高い点数を求め、優未は「はい!」と元気にこたえます。

また、翌日寅子が生理痛で寝込むと、優未は「お姉さんだから送ってくれなくて平気」と一人で登校します。直明が「いいの?本当にお母さんに送ってもらわなくて」と尋ねると、優未は「だって、優未とじゃキラキラしないから」とうつむいて答えます。

一方で、最高裁長官を務めていた星朋彦が亡くなったことで、後任に山本紘作が就任。その後「尊属殺規定は合憲」という最高裁判決が言い渡されました。

判決について報道する新聞を前に、子どもたちへ説明する寅子。「反対した最高裁判事は十五人の中で二人。矢野さんという判事と穂高先生よ」と話します。

「二人なんて、それっぽっちじゃ何も変わらないよ」という甥の直治に対し、寅子は「判例は残る。たとえ二人でも。判決が覆らなくても、おかしいと声を上げた人の声は決して消えない。その声が、いつか誰かの力になる日がきっと来る。私の声だって、みんな声だって、決して消えることはないわ」と話すのでした。