この記事の目次
はじめに
ポイントがもらえる株主優待は思ったより多い?
ポイントがもらえる株主優待のメリットと注意点は?

ポイントがもらえる株主優待は思ったより多い?

共通ポイントと呼ばれるdポイントやPontaポイント、そしてPayPayポイントがもらえる「ポイント優待」の中には、投資額1万円台でポイントがもらえる株主優待があるほか、これまでカタログギフトを株主優待としていた有名通信系銘柄も「ポイント優待」に変更するなど、近年ポイント優待の銘柄は増えている印象です。

この「ポイント優待」は、権利月を3月とするものが比較的多いですが、12月や6月の銘柄もあり、権利月の違う銘柄を取得することで、1年を通してポイントを獲得できるようになります。以下で、主なポイント優待の銘柄を紹介します。

まず、株主優待の新設の発表を行った通信系大手企業のソフトバンク(9434※)(株価190.7円、最低投資額1万9,070円)は、2024年9月末に1:10の株式分割※も行い、100株約2万円で買えるようになりました。権利月は3月です。

ソフトバンクの株主優待は、継続保有1年以上でPayPayポイント1,000ポイントがもらえます。PayPayポイントがもらえるのは2026年3月権利ですが、継続保有1年以上という条件があるため、2025年3月31日までに100株買い、2025年3月末、2025年9月末、2026年3月末の3回の権利を通過しておきたいところです。

※証券コード…証券取引所に上場する企業に割り振られる識別コードです。従来は数字のみの4桁で構成されていましたが、2024年1月以降に新規上場した企業には、数字だけでなく英文字も入ったコードが設定されるようになっています。

※株式分割…発行されている株式を、より多くの株式に分けることをいいます。これにより株数が増え、1株当たりの株価は下がるので、投資家が株式を購入しやすくなります。

また、NTTとして知られる日本電信電話(9432)(株価148.3円、最低投資額1万4,830円)にも株主優待があり、100株保有で、2年目(保有期間が2年以上3年未満)はdポイント1,500ポイントがもらえ、5年目(保有期間が5年以上6年未満)はdポイント3,000ポイントがもらえます。権利月は3月です。

auブランドの携帯事業で知られるKDDI(9433)(株価4,685円、最低投資額46万8,500円)では、100株で株主優待がもらえ、いくつかの中からPontaポイントを選べます。1年以上の継続保有が必要ですが、1年以上で2,000Pontaポイント、5年以上3,000Pontaポイントと増えていきます。

大手通信企業以外にも、ポイントを株主優待にしている企業はあります。例えば企業の健康保険業務を代行するバリューHR(6078)(株価1,767円、最低投資額17万6,700円)では、バリューカフェテリアの年会費無料や、カフェテリアポイントが株主優待です。このカフェテリアポイントはdポイントに交換できます。

注目したいのは長期保有するとポイントが増えていく点で、100株では、1年未満だと2,500ポイントがもらえますが、1年以上は3,500ポイント、3年以上では5,000ポイントになります。権利月は12月です。

 

バリューHRの株主優待
バリューHRの株主優待(筆者撮影)

デジタルマーケティング事業を行うCARTA HOLDINGS(3688)(株価1,430円、最低投資額14万3,000円)では、グループ会社が手がけるデジタルギフトの「デジコ」ギフトコードが株主優待で、100株保有で3年未満1,000円相当、3年以上1,500円相当がもらえます。この「デジコ」はPayPayマネーライトやAmazonギフト券などに交換できます。権利月は12月と6月です。

 

CARTA HOLDINGSの株主優待(デジコ)。
CARTA HOLDINGSの株主優待(デジコ)(筆者撮影)

このほか、フォーバル(8275)(株価1,364円、最低投資額13万6,400円)では、100株保有で、電子マネーギフト「EJOICA(イージョイカ)セレクトギフト」2,000ポイントがもらえます。

「EJOICAセレクトギフト」は、利用したことがない人が多いかもしれませんが、NTTカードソリューションによるマネーギフトで、Pontaポイントや楽天Edy、WAONポイントなどの電子マネーと交換できます(基本的に等価交換、一部は90%で交換)。権利月は9月です。