機能も見た目も諦めたくない
いよいよ眼瞼下垂が悩ましい状況になったのだと悟った私は、近所の眼科医が手術をしていないことを知り、保険治療に関する情報を求めて検索し続けた。相変わらずネット頼りだったのは、人知れずシレッと手術をしたいと考えていたからだ。
ところが、私がたまたま目にした症例写真の多くは手術後の目元が不自然で、これで気づかない人はいないだろうと思った。うーっ、機能改善が望みだけど見た目もやっぱり気になる~、と悶絶した日のことは忘れられない。
かくなるうえは、「私、保険治療で眼瞼下垂の手術をしたいのだけれど」と周囲に明らかにし、情報を集めることに。条件は、なるべく自宅から近い眼科医であることだったので、同じ沿線に暮らす人を中心に聞き込みを開始したのだ。
これが幸いして、仕事仲間から「妻が保険で眼瞼下垂の手術をしたけど、とても自然な感じだよ」という口コミをゲット。続いて、「姉が手術したけど大正解だった。私が眼瞼下垂になったら同じ眼科医に行くわ」と話すご近所さんにも遭遇。
なんと両者から同じ病院名が飛び出し、これは名医の予感、と迷わずカウンセリングの予約を入れたのだった。
期待に胸を膨らませて向かった「自由が丘 まぶたと眼のクリニック」でのカウンセリング当日、診察室で対面したのは院長の工藤麻里先生。目の検査と写真撮影のあと、頭痛や肩こりも含めた視野障害のつらい症状を訴えると、工藤先生から「中度の眼瞼下垂ですね」との診断。後天性の眼瞼下垂について詳しく説明してくれた。
「眼瞼下垂は、主に加齢によって上瞼を持ち上げる筋肉や皮膚が緩み、瞼が下がって視野が狭くなってしまう病気です。でも症状は人それぞれ。丸山さんの場合、皮膚のたるみはほとんどなく、筋肉が伸びている状態ですね。
目を開けようとしても瞼が思うように上がらないと、額に力が入り、筋肉が緊張して血流が悪くなります。これに端を発して頭痛、首筋のはりや肩こり、腰痛を引き起こしたり、自律神経が乱れてイライラしたり、鬱々としたりするケースも珍しくありません」