羽田空港には約5000人のファン
ぺ・ヨンジュンが初めて来日したのは2004年4月。主演映画『スキャンダル』のプロモーションのためだった。
羽田空港には約5000人のファンが押しかけ、その後に行われたファンミーティングでは、チケットが無く会場の渋谷公会堂に入れなかったファンが外にあふれた。メディア席も全然足りず、筆者はギリギリで座ることができたものの、通路に立ったまま取材する記者もいた。
おそらく主催者側もメディア側も、彼にそこまで桁外れな人気があるとは想定していなかったのだろう。結局、ぺ・ヨンジュンのポテンシャルを正確に把握していたのはファンだけだったのだ。
初来日時、筆者もペ・ヨンジュンにインタビューすることができた。爽やかな笑顔で、「はじめまして、ペ・ヨンジュンと申します。今日はよろしくお願いします」と握手を求めてきた彼の第一印象は、「テレビで見るより背が高くて、ほっそりした人だな」というものだった。
とにかく彼が動くたびに、ものすごくいい香りがしたことを覚えている。時折ジョークを交えながら低い声でゆったりと話す、相手を緊張させない穏やかな空気をまとった人だった。日本の雑誌の表紙に書かれた文言を普通に読んでいたので、かなり日本語の勉強をしてきてくれたのではないかと感じた。