──それ聞いて思い出しましたけど、久保さん、『くりいむレモン』(*)を立ち読みしてた話をしてましたよね? アダルトノベル版の。
*アダルトアニメの先駆けとなったビデオシリーズ。ビデオの反響をきっかけに、ゲーム、小説などにメディア展開していった。
久保 そうそう。私、『くりいむレモン』立ち読みっ子だった(笑)。
──それ読んでたのって、小学生のときでしたっけ?
久保 小学生です(笑)。
能町 すごい。おませすぎる(笑)。
久保 小6くらいからは『ニュータイプ』とか、あそこらへんを読んでましたね。中学生になると、種類の違う本屋さんを4つくらいはしごして、ずっと立ち読み。あのころは体力が無限だったから、立ち読みも無限なんですよ。
──初めてその話を聞いたとき、久保さんが特殊なのかと思ってましたけど、地域自体が……。
久保 地域です。佐世保は文化がだいぶ開けてましたね。
能町 だから2人ともすごい都会だなと思っちゃうんですよ。茨城はめっちゃ田舎だった。なんにもなかった。
久保 なんかデパートっぽいの閉まってなかった?
能町 閉まりました。でもデパートじゃなくて、西友です。牛久の駅前に6階建ての西友があったんです。
ヒャダ それはデパートじゃないですか。
能町 本当はスーパーなんですけど、気持ち的にはデパートだと思ってました。私が幼稚園生のときに駅前にまず西友ができて、小学2年のときに今度はイズミヤという関西系のスーパーが駅前にできたんですよ。それも私はデパートだと思ってたんですけど。そしたら、牛久に西友とイズミヤの2つがあるのは多すぎたみたいで、西友が潰れちゃったんです(笑)。
ヒャダ 持て余しちゃった。
能町 あんな田舎に6階建てって馬鹿でかいわけですけど、そのでっかい西友が高校1年のときに潰れて、それから私が(大学進学で)牛久を出るまでそのビルに何も入らず、その後もずっと駅前に放置されたままでした。
ヒャダ 廃墟?
能町 廃墟状態で、今も倉庫にしかなってないです。何の店も入ってない。それからさらにイズミヤが潰れました。
ヒャダ うわあああ!!
能町 もう何もない(笑)。だから久保さんの佐世保ばなしは全然田舎のエピソードじゃないんですよ。完全に都会です。